光文社文庫
この国。

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  • サイズ 文庫判/ページ数 347p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334765781
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

一党独裁の管理国家である“この国”は非戦平和を掲げることで経済成長を遂げた。死刑執行は娯楽となり、国民は小学校卒業時に将来が決められ、士官学校は公務員養成所と化し、政府が売春宿を管理する。そんな国の治安警察官・番匠と、反政府組織の稀代の戦略家・松浦―ともに「この国のため」に知力の限りを尽くす二人の、裏の裏を読み合う頭脳戦を活写した傑作!

著者等紹介

石持浅海[イシモチアサミ]
1966年愛媛県生まれ。九州大学理学部を卒業後、食品会社に勤務。’97年、鮎川哲也編の公募アンソロジー『本格推理11』(光文社文庫)に「暗い箱の中で」が初掲載。2002年、光文社の新人発掘企画「カッパ・ワン」に応募した『アイルランドの薔薇』で長編デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

🐾Yoko Omoto🐾

48
「日本ではないが日本によく似た仮想国」を舞台にしたシニカルなインテリミステリー。「イキガミ」や「百年法」もそうだが、思想や法律、国家方針などを作者が自由に創作できるだけにストーリーに幅を持たせやすいのか、読者は設定に否定的な雑念を持たずに読むことができる。番匠というキャラのクールな知的さが際立っていて実に魅力的。心理的な側面から人を死に追い込む「ドロッピングゲーム」が抜けて面白かった。ただ最終話の攻防が漫画過ぎて、仮にも反勢力との最終決着でこれは…とやや苦笑気味に。これもまた石持氏の持ち味なのか…(笑)2013/07/21

アキ・ラメーテ

46
日本に似た一党独裁の非戦平和国家。娯楽としての死刑執行、小学校卒業時に決まる将来の進路、売春の合法化。治安警察の番匠と反政府組織の松浦の頭脳戦を軸に描かれる。一党独裁とはいえ軍事政権ではなく、言論の自由はあり平和で失業率が低いとなれば、就職難でブラック企業がはびこる格差社会の今の日本よりもしかしたらいいのかもしれない……なんて読みながら思ってしまった。2016/08/08

ジンベエ親分

42
ミステリーとはいえ、これだけ意図的な設定をされると何らかの政治的指向を感じる。本書の舞台は日本とそっくりだが、維新後一党独裁で国防軍はあるが戦争は一度もしたことがなく、教育費は大学まで無料、売春は実質的に国営、そして公開処刑がある国。そんな国の治安警察のエリートと反政府組織の戦いを連作短編で描く。謎解きに関してはいつもの石持らしい切れ味は薄い。特に最初と最後は「テロをどう防ぐか、如何に目的を達するか」が焦点なのでサルペンスフルではあるがミステリアスではない。それにしてもこの国はディストピア?ユートピア?2018/01/14

rio

39
一党独裁の管理国家である『この国』の治安警察官・番匠と反政府組織戦略家・松浦の頭脳戦を描く連作短編集。日本に似た日本ではない『この国』の制度設定が興味深く面白かったです。制度の是非はともかく、立場の違いによって争う番匠と松浦のその場の状況を勘案して遂行する攻防戦が緊迫感溢れ印象的でした。また二人の争いだけでなく、制度の異常性が浮き彫りとなるその他の短編も味を出していて良かったです。2013/07/08

left7

36
これまた石持さんらしさが出ていました。現在の日本と少し違う国で起こる事件が描かれる短編集なのですが、その舞台の特色を生かした事件と解決で引き込まれるように読みました。各話とも少しずつ違うタイプの話で飽きることなくとても面白かったです。石持さんの作品は自分と合うので新作を読むのがいつも楽しみです。2015/02/05

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