内容説明
「昭和大衆文壇の父」と呼ばれる長谷川伸が主宰した小説勉強会“新鷹会”は村上元三、山岡荘八など数多くの人気作家を輩出し、今に続く。平岩弓枝の監修による本編では、新鷹会作家による十一篇を収録。武士であれ、庶民であれ、移ろいゆく四季―春夏秋冬の彩りのなかでひたむきに生きる江戸の人々。人生の岐路に立つ彼らの哀切な心情が胸に沁みる傑作時代小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
山内正
2
蝶は二万石雄信の奉公に行く 背の高い母が長男を疎んじ次男を 穴を掘る雄信に女中にやらせろと 藩の外れた家で暮らす事になる 次男に後継をと決まり 村人は病人の家と近づかない 目は遠くを見て草むしりする姿を 蝶は見た そなたは優しいの 母は死に父が藩政を行いすることがない やっと父が死に弟等に分家させ 跡取りを探す事に 忘れていた兄に子が出来たと見張りの者が知らせてきた 儂は病弱故城には行かぬと蝶に言う 雄隆は跡取りに決めたと願い出た2022/07/19
山内正
2
元岡っ引き勘兵衛の家に隼が 奉行から届け物を渡す 外で男が庭の土をふっている 定廻り同心大久保様に頼まれ江戸に 岡本様と名で女敵討ちを 妻を犯された 三日目坊主頭で町を歩き回る様に 茶屋で話してたのは 女房だと思った 国元から男が見つかったかと手紙が 夫が見つけに来るまで待つ覚悟だ 手籠めにしたのは与平ではなく 男でしたと白状する 女房おとしの実家はこのあたりで 梅屋敷と呼ばれてると探しに 女が走って逃げる影が見え追いかける弟の姿も 駆け込む弟に竹竿の束を倒した 竹竿で刺された弟の刀を抜き 女房は自決 2021/09/17
山内正
2
泊まり番の太鼓が鳴り不寝番と交代 に栄斎は立会う 紀伊御簾中の籠が着き廊下に入る 田安家登城と同じになる 妾の家に田沼家用心が夜に訪ねる 田沼の不正が広がるに気を配らねば と話出す 御三家田安家 紀州家 上様と三人揃い田沼の扱いを御相談かと 数年で老中になる定信が政道をひっくり返し窮屈な世の中にと呟く 一月し旗本佐野が息子意友へ役替え で恨みをと坊主から知る 意友の存在が目に余るとも 月が変わり廊下に落ち着かない旗本が目に入る 意友の立ち話へ脇差を抜いた侍が 刃傷だ、逃げる周りの者が妙な動きで意友を倒す2020/05/18
sai
2
監修の平岩弓枝さん以外、鬼籍に入られた初読作家さんが多かったが、11作品の内容も多種で読み応えあった。2018/03/24
山内正
1
正室は長男雄信を疎んじて二男を 次第に遠ざけられ 幕府に廃嫡を届ける 寺に追いやられ雄信は暮す 十八の時 あの母が死ぬ 家老は藩主に二男の廃除を申し出る 学問武術に無能さが分かった やがて二男の就任が伝わる 藩政は父と家老で実権は無いまま 三男四男は取り分を主張した 二男に子が出来ずにいた時 雄信に子が生まれたと知る 無理やり子をさらい跡継ぎにと 兄の思惑を弟が幕府に訴えた 廃嫡の子に資格は無いと命が下り 藩の行方は宙に浮く 2020/06/13




