内容説明
江戸がすっかり懐に収まった、半七捕物帳の姉妹編。三浦老人昔話の他に、新集巷談六編を加えて、全十八編収録。
著者等紹介
岡本綺堂[オカモトキドウ]
1872年~1939年。旧幕臣の長男として東京に生まれる。新聞社に勤める傍ら劇評や小説を書き、文筆家としてスタート。新歌舞伎運動の代表的な劇作家としても有名。海外の推理小説を数多く読破し、その知識を元にして書いた『半七捕物帳』は、捕物帳の元祖といえる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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saga
48
【古書】半七シリーズの続編としての、大久保に住まう三浦老人の昔語りも、江戸情緒を感じさせる作品だ。表題作がかなりおどろおどろしい。文庫化に際し、紙数に余裕があったことから編入された6編の巷談が加えられたのも、私も含め読者にとって幸いだ。全編を通じて、程よい江戸弁で綴られる文章は、落語や講談で演じられたのも肯ける、テンポの良い作品だ。2023/06/06
ワッピー
34
【日本の夏は、やっぱり怪談】〈其の一・和編〉の2冊目。半七シリーズの後を追う三浦老人昔話12話と新集巷談6話を収録。こちらは、ことさら怪奇の味付けをしないで、聞き書きという形で提示されているため、かえってリアリティがあるようにも思われます。人間の情のぶつかり合いからくる奇妙な顛末という枠組みの中で、いずれもしみじみとした味わいです。正統に怪奇な「置いてけ堀」や人面化鳥の「夢のお七」の不気味さ、どうしてそうなった?「鼠」の理不尽さを楽しみました。次は『異妖新篇』ですが、洋物もあるからのんびりできないなぁ。2020/08/08
Yu。
27
欲望って底なし沼みたいなもの、しくじり先生にならないに越した事はない。。先程までの自信があっという間に苦悶へと変わり、そして奈落行きという倒錯ミステリに酔わされる三浦老人語りの12篇の悲劇と6篇の怪奇幻想譚といった18篇から成る綺堂劇場‥ なかでも、釣り上げた黄楊の櫛が起こす怪異に背筋が凍る「置いてけ堀」。厳格な家柄で育った娘がちょっとした事で春色に目覚めたばかりに‥「春色梅ごよみ」。ヒエラルキーに陰湿なイジメは今も昔も変わらない‥「旗本の師匠」。他「権十郎の芝居」「下屋敷」「夢のお七」は特に印象深い。2018/12/18
佳乃
24
半七捕物帖にての三浦老人。この人の語り口調がなんとも大好きです。2016/10/06
Gen Kato
4
再読。『下屋敷』の恐ろしさ、イメージの鮮烈さにうなる。『人参』は運命の残酷さと悲しさがやりきれない。2016/11/01




