内容説明
日の出観光商事に勤める崎は鴬谷のラブホテル「雨月」へ突然左遷されるが、クサるわけでもなく淡々と清掃係に従事していた。社長の愛人と情事を重ねるものの、そこにも熱はない。ある日、ゴルフ場勤務時代の友人・沢口に頼まれ、風変わりな女を泊めたことから、「雨月」の禁忌が露わになりはじめ…。官能、ホラー、サスペンス!芥川賞作家が描く妖しい世界。
著者等紹介
藤沢周[フジサワシュウ]
1959年新潟県生まれ。法政大学文学部卒。’93年「ゾーンを左に曲がれ」(「死亡遊戯」と改題)でデビュー。’98年「ブエノスアイレス午前零時」で第119回芥川賞受賞
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感想・レビュー
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ehirano1
90
ラブホテルが舞台の話は初めての経験でした。前半と後半のスピード感の差がハンパなく、そして終わりも糸がプツンと切れたようで、なんか完全に置いて行かれた感がありましたwww。一方で、読ませる筆力は凄いなぁという印象でした。著者の他作にも興味が湧きました。2025/02/27
いたろう
67
勤務先の茨城のゴルフ場が閉鎖になり、系列の鶯谷にある古いラブホテル・雨月に勤務することになった30歳の崎。他人の情事の後の清掃の仕事を黙々とこなす一方で、7歳上の上司であり、社長の愛人である畠山と、ボイラー室で情事を続ける日々。そんなある日、友人の頼みで泊めた若い女性が、部屋の中での怪異を訴える。官能と怪異、そして、誰かが何かを隠している。しかし、ある真相が判明して、事態が大きく動き始め、これからどう展開するのか、どう盛り上がるのか、というところで急転直下、話が急に終わってしまったようなのが、何だか残念。2020/04/19
hit4papa
65
ラブホテル従業員が巻き込まれた不思議な物語です。雨月というと上田秋成『雨月物語』を思い浮かべます。なるほど、本作品は、怪異譚なのでしょう。ただし、これが分かるのは最終ページまで待たなければなりません。ラストまで、うらぶれたラブホの汚れたシーツのような、じめついた物語を読み進めることになります。結末は、あれ?この手のお話だったの?という予想外のものとなり、それだけに物足りなさが否めません。オチとしては、破壊力不足です。いや、スカされた感じでしょうか。収まるところに収まらなかった気分。これが狙いなのかなぁ。2020/05/26
カムイ
30
雨月物語にしたかったのか?退屈の極みでした。
きのぴ
26
ラブホテルが舞台というシチュエーションに興味を持って読んだ。ラブホテルで働く人や、ラブホテルに来る人たちの日常が描かれているのかと思いきや、なかなか大きな事件へ展開していき驚いた。裕子の消息が気になる…。2019/01/12




