内容説明
ふーっとカーテンが舞い上がり、窓辺に誰かの声がした。「風は吹きますよ。今夜あたり…」その時、あたしの中に走ったひとすじの光。予感…。猫!そうだ…、真夜中は猫のはじまり。あたしたちの世界が、いま始まろうとしている。よどんだ空気の夏の絶望を吹きとばして、あたしは今夜、キリリと猫になる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
2
息苦しい中学生の日々、そして人間に圧迫された猫の生活。それを変える可能性が光となり心にさしこむ。女の子の一人称小説。2005/05/11
まなみ
2
読んでてすごく恥ずかしくなるのは、もう心が大人になってしまったということなのか…w ファンタジーですが風刺もあり、読み続けられてきた良書という雰囲気。猫たちが温かくて愛らしい。2009/05/01
るぅ
1
美由と同じ歳に読んだ本。恋愛以外ではだいたい似たような状況だったから、昔はこの手のお話大好きだったな…。そして長らく「そのまま猫にならないだなんて、美由は馬鹿だなー」なんて思ってました笑 夏休みの終盤のだらだらした生活や、暑かった日の夜に吹く風や嵐の心地よさ、宿題に追われて奇跡を願う心境わかりすぎ懐かしい。ビー玉や青いパジャマのくだりも好き。ドラクロワのかっこよさは変わらないなと思う反面、克樹先輩はちょっと発達障害ぽいなと思ってしまったり。そんなこと思ってしまうあたり、私も少しばかり歳をとったのかな…。2016/05/01
ぴーこ
1
中学の時に読んで以来、私の一番大好きな一冊です(*´∀`*)2013/06/07
にたま
1
高校のときに読んで好きになった本。再読です。主人公・美由の立場に当時とても共感したのを思い出しました。大人が理不尽な存在に見えたのもです。今読むとラストはん?となってしまうのですが、ドラクロのボス(猫)が素敵過ぎて、ラストは二の次(^^;)でした。2013/05/07