出版社内容情報
教育の「国際化」が叫ばれ,私たちの身近に国際的・文化的な多様化が現に進みながらも,なぜ教育の現実は変わらず,政策は対処的なものにとどまるのか.日本における文化的多様性の教育の現在,世界と比較した日本の教育の特徴に多様な方法でせまり,日本版多文化社会における教育のヴィジョンを探る.
内容説明
国際比較の視点から日本の教育と社会を問い直し、その強みを望ましい未来へつなげていくための社会ヴィジョンの構築を目指す。
目次
課題先進国、国際化後進国―日本の教育が歩むべき道
第1部 周辺から見た日本の教育―どのように多様性と向きあうか(不可視化される移民の子どもたちの複合的困難―グローバル化する日本社会に求められること;移民児童生徒に対する教員のまなざし―多文化社会における社会化を問う;「日本的グローバル人材」の形成―就職活動を通じた留学生人材の日本への同質化)
第2部 多文化社会と教育―どのように多様性を包摂するか(高等専修学校におけるインクルーシブ教育;ひきこもり当事者を対象とした居場所支援;アメリカのNPOによる中国系移民生徒の教育支援―ストレングス・アプローチから)
第3部 グローバル化の中の日本の教育―どのように国際化・多文化化できるのか(国際的に見た日本の教育の強さと弱さ;国際的に見た日本の保育―輸出入をめぐる現状;国際学力調査から見た日本の生徒の自己肯定感;中国の21世紀型教育改革からの示唆)
日本の教育の国際化と多文化化に向けて