出版社内容情報
唐代仏教の隆盛をその社会・経済的側面から詳述し,玄奘の生涯と大翻訳事業をたどって訳経と仏教文献を渉猟する.そのうえで当代に形成された諸宗――三論宗,天台宗,三階教,法相宗,華厳宗,律宗,密教,禅宗,浄土教――の源流を探る通史は,いよいよ佳境に入る.
内容説明
中国の仏教がもっとも発展した隋唐期は、中国仏教の新宗派が成立したばかりでなく、仏教が社会の各層に浸透しその全盛時代を出現させた時代である。本巻では、仏教儀礼の種々相、斎会、義邑などにみられる仏教徒の社会活動、唐代仏教の社会事業、仏教経済の発展、玄奘の生涯や求法の旅、その翻訳活動、翻経院の成立、隋唐時代の訳経、疑経の流行、仏教文献の撰述、隋唐時代に成立した諸宗の歴史と教義について述べた。
目次
第1章 唐代仏教の社会的発展(仏教儀礼の種々相;仏教徒の社会活動 ほか)
第2章 玄奘の大翻訳事業(玄奘の伝記資料;玄奘の生涯と求法の旅 ほか)
第3章 訳経と仏教文献(翻経院の成立;隋代の訳経 ほか)
第4章 隋唐の諸宗(三論宗;天台宗 ほか)