出版社内容情報
古事記はどのように誕生したか。今に残る少数民族の神話等から古事記の原像を構築。新解釈で読み直すスサノオやヤマトタケル像とは。
内容説明
古事記は、八世紀に編纂された日本最古の書物のひとつである。しかし古事記は突然出現したのではない。縄文・弥生期から連綿と続く、無文字時代の神話がその源にあった。著者は、無文字文化の「生きている神話」「生きている歌垣」が今なお残る中国長江流域の少数民族文化を調査し、神話の成立過程のモデルを大胆に構築。イザナミやヤマトタケルの死、スサノオ伝承、黄泉の国神話、糞尿譚などを古事記の深層から読み直す。
目次
序論 古事記研究の現在(古事記の四つの顔;生きている神話;古事記神話の古層・新層・中間層;昔話と原型的な神話の違い;リアリティーある「古代」像を目指して)
第1部 古事記をどう読むか(古事記はどのように研究されてきたか;原型生存型民族の口誦表現モデルで読む)
第2部 古事記を読み解く(臣安万侶言す(「記序」)―激変の時代が突出させた復古精神
天地初めて発けし時―無文字の古層と文字の新層の交錯
イザナミの死―排泄物利用の技術革新
黄泉の国神話―死と折り合いをつける
スサノオ神話―分析を拒絶する混沌
ヤマトタケルの死―古層の死生観で読み直す
サホヒコ・サホヒメ―民族サバイバルから恋愛へ
志毘臣と袁祁命の歌垣―歌垣と政治の交錯
古事記と日本)
著者等紹介
工藤隆[クドウタカシ]
1942年栃木県生まれ。東京大学経済学部卒業、早稲田大学文学研究科大学院前期課程卒業、同博士課程単位取得退学。現在、大東文化大学文学部日本文学科教員(日本古代文学)。専攻は日本古代文学・文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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マウリツィウス
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編集兼発行人
takao