内容説明
一人の青年の燃える向学心に数々の新書がいかに応えてくれたことか―。富士正晴『中国の隠者』、児島襄『東京裁判』、金関寿夫『アメリカは語る』、山口昌男『文化人類学への招待』、名取洋之助『写真の読みかた』などなど、この知の宝庫に分け入り、次々と読破した若き日々…。好きな本・凄い本・お得本から秘蔵の本まで、百冊の思い出を熱く描く。本好きから心を込めて本好きへ贈る読書自伝。
目次
第1章 自らの意志で新書本を読みはじめた頃
第2章 新書がどんどん好きになっていった予備校時代
第3章 新書で読んだ読書ガイドと読書法と書斎の話
第4章 講談社現代新書のアメリカ文化物は充実していた
第5章 やがて来るニューアカ・ブームを前に
第6章 作家の書いた新書本とお勧めの伝記物
第7章 新書で近代日本の文化研究をする
著者等紹介
坪内祐三[ツボウチユウゾウ]
1958(昭和33)年東京都生まれ。評論家。文化史家。早稲田大学文学部卒業。月刊誌「東京人」の編集者を経て、独立
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
153
坪内さんという方の書いている本は、割合時勢におもねらないので私は好きなほうです。お坊ちゃんなのですが今のある政党のトップのお坊ちゃんとはまるっきり違うと感じます。あちこちにいい顔をしてというのではなく、昔のわが道を行く、という高踏派のような感じです。選んでいる本を見ても私の大好きな本が並んでいます。100冊のほかそれから波及する本もあるので結構楽しめます。新書ばかりでこのような観点の本を選ぶのもいいですね。結構読んでいない本がありました。2016/12/20
mitei
35
著者の人生で触れて印象に残った新書を紹介していくスタイルだったが、今も読むべき本かどうかは微妙だった。2011/08/16
踊る猫
32
この「高級感のなさ」が信頼できる、と思った。もちろん坪内祐三の超人的な眼力から生まれる「シブい」達成はぼくが逆立ちしたってかなわないものだが、それがエリーティズムのハッタリに満ちたものではなく、かといってありがちな不良気取りでもなく(どっちにしても「箔」「オーラ」を匂わせるものでもなく)あくまで庶民派の匂いを感じさせつつ、しかしその地に足の着いたポジションからこそ語りうる真実を語っているところ。そこが「真似できない」とこちらを唸らせる。批評の域を逸脱した軽やかなエッセイ的文章の中に充分凄さは感じ取れるはず2024/06/16
もりくに
23
坪内さんの新書による読書誌。1958年生まれの著者が、新書を読みだしたのは、1070年代半ば。「この頃、新書という本は、すなわち岩波新書である。」という文章に、二重の意味で目が留まる。まずは、「教養主義的読書」の王者、「岩波新書」を思って。もう一つはとても個人的なもの、岩波の創業者 岩波茂雄は私の高校の第一期生。著者はいろんな本を、「芋ずる式」に読み進めながら、世界を広げていくが、大学時代に長田弘さんの「私の二十世紀書店」に巡り合う。彼はこの本で、「ヴィトキュヴィッチというら知れざる天才」の名を知る。2018/04/30
kubottar
22
古い本が多すぎて絶版も多いが、興味深い新書が多い。昔の新書は難しそうなのが多いなあ。2020/07/28
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