新潮文庫<br> 風立ちぬ・美しい村 (改版)

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新潮文庫
風立ちぬ・美しい村 (改版)

  • 堀 辰雄【著】
  • 価格 ¥473(本体¥430)
  • 新潮社(2011/10発売)
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  • サイズ 文庫判/ページ数 233p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101004020
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

それは死の味のする幸福だった――。サナトリウムで育まれた奇跡的な愛。繊細な心理を捉えた傑作2編。

風のように去ってゆく時の流れの裡に、人間の実体を捉えた「風立ちぬ」は、生きることよりは死ぬことの意味を問い、同時に死を越えて生きることの意味をも問うている。バッハの遁走曲(フ-ガ)に思いついたという「美しい村」は、軽井沢でひとり暮しをしながら物語を構想中の若い小説家の見聞と、彼が出会った少女の面影を、音楽的に構成した傑作。ともに、堀辰雄の中期を代表する作品である。

内容説明

風のように去ってゆく時の流れの裡に、人間の実体を捉えた『風立ちぬ』は、生きることよりは死ぬことの意味を問い、同時に死を越えて生きることの意味をも問うている。バッハの遁走曲に思いついたという『美しい村』は、軽井沢でひとり暮しをしながら物語を構想中の若い小説家の見聞と、彼が出会った少女の面影を、音楽的に構成した傑作。ともに、堀辰雄の中期を代表する作品である。

著者等紹介

堀辰雄[ホリタツオ]
1904‐1953。東京生れ。東大国文科卒。一高在学中より室生犀星、芥川龍之介の知遇を得る。’30年、芥川の死に対するショックから生と死と愛をテーマにした『聖家族』を発表し、’34年の『美しい村』、’38年『風立ちぬ』で作家としての地位を確立する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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やすらぎ🍀

231
星がひとつ輝いている。互いに見つめ合っている。私はそんな物語の結末を、山麓の森で考えている。…吹き抜ける風は澄んでいる。無数の蕾はやがて咲き出すだろうが、楽しむのは私一人だけであろう。いつか花の香りを運んでくる季節が蘇ったなら。…夜はすべての明かりを消す。ベッドの縁に腰を掛け、彼女の手を取った。私たちは一心になるために、しばらくそうしたまま、闇の中に黙り合っていた。まぶたに浮かぶ。悲しみを幸福として受け入れるために。…人生は切ないからこそ愉しくもある。星の光が消えてしまっても、微笑みは永遠に刻まれている。2022/02/05

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

191
「私、なんだか急に生きたくなったのね、あなたのお蔭で」つぶやいた吐息は風に交じって緑の煌めきを揺らした。 何もかも暴力的に鮮やかな夏の緑、向日葵、雲のない青い空、切なさ。日毎あたたかな色に葉を染める山の夕暮れをふたり言葉も交わさず眺めたあの美しい日々、夕餉の煙は白く立ちのぼり柔らかになびく。風の強く凍える夜、音のないような夜空、鎮魂歌のクリスマス・イブ。冬に耐えた森が芽吹く春の色はこんなにも幸せを運ぶことを、君はもう知れないのだ、と。2020/03/02

Miyoshi Hirotaka

180
結核が死の病として恐れられていた1930年代の話。映画では航空機の設計技師が主人公だが、原作では小説家。自由業なので最期を看取れたはずだが、その場面は、書けなかったのだろう。エピローグの回想シーンで最愛の人の死がわかる構成。「風立ぬ、いざ生きめやも」映画では「生きねば」と読み替えられているが、「やも」は反語なので文法的には「生きることはない」という意味になる。それでも、「生きねば」という現代語訳に違和感がないのは、「生きたい」、「生きて欲しい」というほとばしる思いがあるからだ。人生は風が吹くように短い。2015/08/12

のっち♬

150
中期代表作二篇。バッハのフーガから形式を得た『美しい村』は新たな着想と発展を追求する作家を抒情的に描いた音楽的構造美が際立つ。その後の方向性を決定づけた『風立ちぬ』では奔流する感興を一文一文に凝縮した息の長い文脈、イメージを媒体とする時の移動で立体的に情念を膨らませる手法などプルーストへの接近がより顕になる。健康悪化と精神的危機、婚約者喪失を経験した著者は、風のように去りゆく時間と死とそれらを越えて生きる意味を問うた。情景描写の卓越が澄み切った孤独、及び感傷と時間を超越した幸福観をどこか明るく表出させる。2023/09/07

takaichiro

141
テキストに美を込める。直接感覚器を刺激する美術や音楽と違う、文書表現を通じた美の創造。ストーリー展開、フレーズの響き、脳の中で再生される風景や心情の透明感。美しい日本語の代表格として三島由紀夫がいる。堀辰雄の美への拘り、職人芸は双璧だ。二つの物語とも不変のテーマ「生死と愛」が描かれる。登場人物の心情と季節の移ろいがアンサンブルにマッチする。心の細かい襞を震わせる様な小さなオペラを見ている様な時間。暖冬の今年も長野の朝は寒い。凛んとしたその空気の中に美の結晶が漂い、匂う。桜咲く前、その空気に触れてみたい。2020/02/22

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