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  • サイズ B6判/ページ数 297p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087712728
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

文庫フリーク@灯れ松明の火

244
読み友さんより〔しをんさん、こんな引き出しも有るよ〕とご紹介。重い・えぐい。が、読むのを止められない。『光』だけに救いが有るはず、と思っていた。津波から生き残った信之・輔・美花。三人の子供は、人の形をした、人でないものになってしまった。有るのは虚無と云う無明の闇と、歪んだ自己意識。せめて幼い椿には光が有って欲しい。登場人物よりも読者が願うのがタイトルかも。津波直後の描写『銀色に跳ねる光がいくつもあると思ったら、それは月に照らされた魚の腹なのだった。その先は無だ。真っ暗な闇が広がるばかりだ』が暗示的。2011/02/21

にいにい

215
津波によって、生活圏が消滅し、残った人々のその後が描かれる、その時に抱え込んだ秘密に縛られる。奪われた者が生きる術は、何もなかったように生きること。何も望まず生きること。秘密を守る為に、更なる秘密が必要となる。でも、本当に描かれいるのは、人間の内に潜む様々な暴力。覆い被さる更なる理不尽さ。 粘っこい話。背筋が寒くなる場面も多い。虐待、無関心、金、人の汚さ・脆さが描かれる。愛とは、人を理解するとは、納得した気になっている事を、「本当にそう?」と問。三浦しをんさんは、やっぱり 凄い作家だ。女性の適応力も見物。2013/11/11

風眠

212
ひとつの島がまるごと波に飲み込まれ消える。大津波、残されたのは空虚。島も、生き残った信之・輔・美花の心も、真っ黒い波が全部がらんどうにした。何もかも無かったことにして、何食わぬ顔で生きていく。あの島で起こった津波も、家族や顔見知りの死も、暴力も殺人も全部、無かったことにしたい。そのために上書きされる罪、暴力、衝動、ずるい計算、偽って裏切って、空虚な暗闇から抜け出す光を探して。「暴力は、やってくるのではなく、帰ってくるもの」という言葉に突きつけられる圧倒的な絶望。抜けない棘みたいに、私の胸に刺さり続けてる。2014/02/19

いつでも母さん

154
【再読】この作品が映画化されるとは思わなかった。震災前に読んで、エッセイのしをんさんとのギャップに唖然としたんだ。今はどんなしをんさんもOKだが(笑)映画はどんなふうにこの闇を映すのだろうかーこの物語のどこに『光』があるのだろう。再読してもやっぱり三浦しをんが描く生身の人間に圧倒される。南海子と椿の明日は・・信之の明日は・・一番怖いのは美しい花と書く美花であるのは間違いない。2017/11/29

sk4

146
く・・・暗い!_| ̄|O 想定外の暗さに、思わずグリーンピースを口に運ぶ箸が止まる。 人間の屈折には何かの原因があると思うのだけど、この物語の根本にある美花の屈折の原因が明記されていない。場違いに美しすぎるために幼い頃から性的虐待を繰り返されてきたのだろうか?椿への暴行はそのヒント? 「そいつを殺して」刹那のいいわけで放った言葉通りに信之が山中を殺す光景に何を思ったか? 自分のこの先の明るい未来を手伝う約束をくれた山中を。 何が『光』だったのか見出せないまま、グリーンピースしか入ってないコップをあおった。2012/08/28

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