集英社新書<br> 江戸の宇宙論

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集英社新書
江戸の宇宙論

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  • サイズ 新書判/ページ数 318p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087212068
  • NDC分類 443.9
  • Cコード C0221

出版社内容情報

19世紀初頭、実は日本の天文学は驚くべき水準に達していた――。
知られざる「天才」たちの活躍を通して、江戸の科学史の側面を描いた画期的一冊!


今日ではノーベル物理学賞を獲得する水準に至った日本の天文学研究。
そのルーツを辿ると、江戸時代後期の「天才たち」の功績にまで遡る。
「重力」「遠心力」「真空」など現在でも残る数多の用語を生み出した翻訳の達人・志筑忠雄。
「無限の広がりを持つ宇宙」の姿を想像し、宇宙人の存在さえ予言した豪商の番頭・山片蟠桃。
そして超一流の絵師でありながら天文学にも熱中し、人々に地動説などを紹介した司馬江漢。
彼らはそれぞれ長崎通詞(オランダ語の通訳者)・豪商の番頭・画家という本業を持ちつつ、好奇心の赴くままに宇宙に思いを馳せたのであった。
本書は現代日本を代表する宇宙物理学者が、江戸時代後期を生きた知られざる天才たちとその周辺人物らによる破天荒な活躍を負いつつ、日本の天文学のルーツに迫った驚きの科学史である。


【目次】
はじめに   
第一章 蘭学の時代 
第二章 長崎通詞の宇宙   
 2─1 志筑忠雄という人
 2─2 『暦象新書』と無限宇宙論
第三章 金貸し番頭の宇宙
 3─1 山片蟠桃という人
 3─2 大宇宙論の展開
終 章  「歴史の妙」  
補 論  日本と世界の認識   
 補論─1 志筑忠雄の『鎖国論』をめぐって
 補論─2 山片蟠桃の世界認識
あとがき   


【著者略歴】
池内 了(イケウチ サトル)
1944年兵庫県生まれ。京都大学理学部物理学科卒業。同大大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学/京都大学)。名古屋大学名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。
『お父さんが話してくれた宇宙の歴史』(岩波書店、全4巻)で産経児童出版文化賞JR賞および日本科学読物賞を、『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書)で講談社出版文化賞科学出版賞(現・講談社科学出版賞)を、『科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか』(みすず書房)で第73回毎日出版文化賞特別賞を受賞。
その他の著書は『物理学と神』(講談社学術文庫)、『宇宙論と神』『司馬江漢』(いずれも集英社新書)、『科学・技術と現代社会 上・下』(みすず書房)、『科学者と戦争』『科学者と軍事研究』(いずれも岩波新書)など多数。

内容説明

今やノーベル物理学賞を得るに至った日本の天文学。そのルーツは江戸期の「天才たち」の功績にまで遡る。「重力」「遠心力」「真空」など現在でも残る数多の物理学用語を生み出した翻訳の達人・志筑忠雄。「無限の広がりを持つ宇宙」の姿を想像し、宇宙人の存在を予言した豪商の番頭・山片蟠桃。そして天才絵師でありながら天文学に熱中し、人々に地動説を紹介した司馬江漢。彼らはそれぞれ通詞(通訳)・商人・画家という本業を持ちながら、好奇心の赴くまま自由に宇宙を論じたのだった。本書は現代日本を代表する宇宙物理学者が、そうした江戸時代後期の在野の学者らによる破天荒な活躍を追いつつ、当時の宇宙論の先見性を再評価した一冊である。

目次

第1章 蘭学の時代(蘭学の系譜;蘭学の四つの主題 ほか)
第2章 長崎通詞の宇宙(志筑忠雄という人;『暦象新書』と無限宇宙論)
第3章 金貸し番頭の宇宙(山片蟠桃という人;大宇宙論の展開)
終章 「歴史の妙」
「補論」 日本と世界の認識

著者等紹介

池内了[イケウチサトル]
1944年兵庫県生まれ。京都大学理学部物理学科卒業。同大大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。名古屋大学名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。『科学の考え方・学び方』で講談社出版文化賞科学出版賞(現・講談社科学出版賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

68
「「重力」「遠心力」「真空」など現在でも残る数多の用語を生み出した翻訳の達人・志筑忠雄。「無限の広がりを持つ宇宙」の姿を想像し、宇宙人の存在さえ予言した豪商の番頭・山片蟠桃。そして超一流の絵師でありながら天文学にも熱中し、人々に地動説などを紹介した司馬江漢」らの事績や生涯を辿ってくれている。2022/06/23

きみたけ

63
江戸時代に宇宙の概要を把握していた人物がいたことに驚きました。著者は名古屋大学名誉教授で総合研究大学院大学名誉教授の池内了先生。江戸時代後期の在野の学者による破天荒な活動を追いつつ、当時の宇宙論の先見性を見つめ直した一冊。物理学用語を生み出した翻訳の達人・志筑忠雄、「無限の広がりを持つ宇宙」の姿を想像し宇宙人の存在を予言した豪商の番頭・山片蟠桃、天才絵師でありながら天文学に熱中した司馬江漢、彼らの宇宙論について解説しています。特に山片蟠桃の先見の明に驚いたとともに、もっと深堀りしたいと思いました。2023/08/22

サケ太

24
意外性を感じて面白い。宇宙というものの諸々の知識を半ば常識として知っている部分がある現代の我々。しかし、昔の人物は宇宙をどのように考えていたか。マンガ「チ。」で興味深い部分もそこで、意外と科学的に考えられている部分を見て驚いた。本書も、江戸時代の人物たち、司馬江漢、志筑忠雄、山片蟠桃を中心に江戸の宇宙論を語る。まさか、今でも使われている用語が江戸時代に生まれたとか、地動説を知っていたとか、宇宙や星々についての考察を行っていた事に驚愕。当時の科学的視点に面白さを感じる1冊。2022/03/26

20
今も用いられる重力等の言葉を生んだ、元長崎通詞志筑忠雄。宇宙には幾百万の太陽があるとその時代に既に知り、江に表していた豪商の番頭である山片蟠桃の2人を中心に江戸の宇宙観を現した本。蛮学と呼ばれていた西洋の学問が蘭学となり洋学と表現が変わっていくのが全てを現してるなあ。山片蟠桃が描いた、恒星のまわりを公転する惑星が闇の中にたくさん散らばり、ぼーっと浮かんでいる絵が空から降ってくる無数のぼたん雪みたいでとても良かった。2022/09/17

onasu

12
江戸中期、享保の改革より蘭学の輸入がなされていたが、18世紀末、絵師の司馬江漢は地動説に魅せられて宣伝に努めていたというから、その多才ぶりに驚かされるが、それは前段、長崎の通詞(隠居)、志筑忠雄は蘭書からニュートン力学を理解して、重力、遠心力、真空といった漢字を当てて翻訳していた!  また、この写しから大坂の豪商の番頭、山片蟠桃(バントウ)は宇宙の広がりまで理解していた!  以後、蘭学は官学となるが、西洋列強に伍するに、真理を学ぶことの重要さを市井の者が示していた時期があったというのも歴史の妙だという。2022/05/06

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