集英社新書<br> ポストコロナの生命哲学

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集英社新書
ポストコロナの生命哲学

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784087211856
  • NDC分類 114.3
  • Cコード C0236

出版社内容情報

パンデミックで注目を集めた3人の論者が
これからを生きる拠り所となる哲学を語る!

コロナによる初の非常事態宣言後、新聞紙上などでいち早くウイルスとの共生を訴えた生物学者・福岡伸一、コロナ禍で注目された「利他」を学問として研究する美学者・伊藤亜紗、「パンデミックを生きる指針」が大反響を呼んだ歴史学者・藤原辰史。

感染症拡大で混迷を極める世界を考える上で、示唆に富む視座を提供する3人が、今の政治、経済、社会、科学から抜け落ちている「いのち」に対する基本的態度――「生命哲学」を問う。

今こそ、「個々の生命に価値がある」ということを守らなければ――福岡伸一

耳を傾けることによって、自分の思い込みから自由になれる――伊藤亜紗

負の歴史を直視することで現在を生きる指針に変えられる――藤原辰史

新型コロナウイルスがもたらす危機の多くは、人類史にとって新しい危機ではない。
しかも、確認される危機のかなりの部分が、私たちが身近に感じてきたり、私たちが見て見ぬふりをしてきたりした危機である。
「ポスト」(post/後の)コロナの課題は、「アンテ」(ante/前の)コロナの課題の継続もしくは発展であることが、ここでは確認されていくだろう。
ポストコロナに新しい時代を創造しよう、と粋がる人も多いが、実際は、アンテコロナに山積した課題をみんなの課題として取り組むタイミングがやってきたと考える方が正しいと思う。(「はじめに」より)

NHK BS1スペシャルで大反響を呼んだ「コロナ新時代への提言2 福岡伸一×藤原辰史×伊藤亜紗」の番組内容や未放送シーン、さらに新たな鼎談を加えて完全書籍化!

【目次】
序 自然(ピュシス)の歌を聴け――福岡伸一

はじめに 藤原辰史

第1部 論考・コロナが投げかけた問い
第1章 コロナは自然(ピュシス)からのリベンジ――福岡伸一
第2章 思い通りにいかないことに耳を澄ます――伊藤亜紗
第3章 コロナがあぶり出した社会のひずみ――藤原辰史

第2部 鼎談・ポストコロナの生命哲学
第4章 漫画版『ナウシカ』の問いかけ
第5章 共生はいかに可能か
第6章 身体観を捉えなおす
第7章 ポストコロナの生命哲学

おわりに 伊藤亜紗

【著者プロフィール】
福岡伸一(ふくおかしんいち)生物学者。青山学院大学教授。ロックフェラー大学客員研究者。著書に『生物と無生物のあいだ』など。
伊藤亜紗(いとうあさ)美学者。東京工業大学教授。著書に『どもる体』『記憶する体』『手の倫理』など。
藤原辰史(ふじはらたつし)歴史学者。京都大学准教授。著書に『ナチスのキッチン』『戦争と農業』『分解の哲学』『縁食論』など。

内容説明

今の政治、経済、社会、科学から抜け落ちていること、それは「いのち」に対する基本的な態度の表明、つまり、生命哲学です。

目次

はじめに―顕在化した危機の中で(藤原辰史)
第1部 論考・コロナが投げかけた問い(コロナは自然からのリベンジ(福岡伸一)
思い通りにいかないことに耳を澄ます(伊藤亜紗)
コロナがあぶり出した社会のひずみ(藤原辰史))
第2部 鼎談・ポストコロナの生命哲学(漫画版『ナウシカ』の問いかけ;共生はいかに可能か?;身体観を捉えなおす;ポストコロナの生命哲学)
おわりに―ニューヨーク・京都・東京(伊藤亜紗)

著者等紹介

福岡伸一[フクオカシンイチ]
生物学者。青山学院大学教授。ロックフェラー大学客員研究者

伊藤亜紗[イトウアサ]
美学者。東京工業大学教授

藤原辰史[フジハラタツシ]
歴史学者。京都大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

82
ピュシス(physis:自然)対ロゴス(logos:理性)というギリシャ哲学から、ピュシスとしての自分の身体性を信じてリスクを受容しつつウイルスとの共生(動的平衡)をめざす福岡伸一。「思い通りにならないものこそ制御するのではなく話を聞かなければならない」と身体感覚に並々ならぬ思いをもつ伊藤亜紗。「コロナに打ち勝つ」ためならある程度人権を制限することは仕方ないという空気が広がっていることに警鐘を鳴らす藤原辰史。この3人の論考と鼎談が、コロナ脳にパンパンに膨れ上がった日本人の思考にゆさぶりをかける。→2021/12/24

きみたけ

65
著者は生物学者の福岡伸一先生、美学者の伊藤亜紗先生、歴史学者の藤原辰史先生。NHK「コロナ新時代への提言2」の番組内容に加え、新たに鼎談を行い大幅に加筆修正した一冊。「ピュシス(自然)の歌を聴け」、新型コロナのパンデミックによりロゴス(論理)による社会システムが破綻し人類は危機に追い込まれた。この危機はパンデミック以前から存在していた社会のひずみが顕在化したに過ぎないとのこと。「風の谷のナウシカ」からその答えを探ります。「ある国の文明度を測る唯一の基準は、弱者に対して国がどういう態度を取るかだ」が印象的。2022/01/03

けんとまん1007

64
数年前から著作を読み続けているお三方。安心を求めれば信頼が失われる。道徳と倫理を区別する。自らの身体感覚として受け止める。きれい過ぎる世界への違和感。などなど、身体的・心的・知的刺激満載。そして、重要な言葉が「利他」で、自分の中で一番大切にしている言葉でもある。揺らぎの中で、自分自身の身体性でどう感じ・考えるのか。ここに、立脚する視点があると思う。この2年間を経た今だからこそ、この本の意味が大きくなっている。2022/03/19

ta_chanko

23
コロナ禍や気候変動など、現在の人類の危機はロゴス(論理)に偏った文明のあり方が招いたこと。すべてロゴスでコントロールできるというのは人間の思い上がり。環境・身体・ウイルスなどのピュシス(自然)は、ロゴスでは捉えきれない存在。その声を聞き、利他的な精神で共に生きていくことが重要。ナウシカのように。2021/11/22

大先生

15
【人間は自然(ピュシス)をロゴスでコントロールしつつも、しきれない。ロゴス的に走りすぎれば自然の逆襲を受ける。今回の新型コロナも逆襲であり、過去のスペイン風邪や新型ヤコブ病も同様。我々は自然とロゴスのバランスを取りながら、ピュシスの歌を聴き、相互に利他的に共生していく。】本書では「利他」が1つのキーワードとなっていますが、究極の利他行為は「死」であるとの指摘も。生命系全体にとって個体の死は他の個体にニッチ(生態的地位)を手渡し自分が占有していた資源を手渡す行為であり、それによって動的平衡が保たれていると。2022/10/14

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