出版社内容情報
ビジネスや恋愛、家族や友人など、人生のさまざまな側面で起こる多くの事柄。それらは偶然のようにもみえ、一方では運命とも思える。私たちには、さまざまな幸・不幸が降り掛かり、未来に何が起こるのかは誰にも分からない。
では、この不確実な現世において、幸せに生きるためにはどうすればよいのだろうか。ストレスなく、楽しく暮らすためには、何が必要なのだろう?未来が見えないとき、私たちはいったいどうしたらよいのだろうか。
本書は、占いや確率、宗教やスピリチュアルを超え、偶然のしくみを知ることから始める、幸福への新しい方法論について、分かりやすく面白く論じていく。
【著者紹介】(うえしま けいじ)
一九四七年東京生まれ。宗教人類学者。東京大学卒。東京大学大学院人文科学研究科(宗教学専攻)博士課程修了後、シカゴ大学大学院に留学、M・エリアーデらのもとで研究を続ける。NYのニュースクール・フォー・ソーシャルリサーチ客員教授、関西大学教授、人間総合科学大学教授などを歴任。著書に『男が女になる病気』『分裂病者のダンスパーティ』『オデッサの誘惑』『聖地の想像力』『「頭がよい」って何だろう』『性愛奥義』他。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月讀命
63
日常の生活の中で、仕事や恋愛等を通じ、家族や友人達に降りかかる多くの事象は、偶然の産物であるか様にもみえる。しかし、それは必然であり、宿命と呼ぶべきものと思う事も出来る。私達は、未来に何が起こるのかは全く誰にも予測不可能な事象である。未来が見えない時、先行き不透明な不確実な社会の中で、私達が幸福に生きる為には、どの用にすれば良いのだろうか。健康で安全に生涯を全うする為には、何が必要不可欠なのであろうか。本書は、偶然の仕組みを解読する事から始め、将来の私達の人生を有意義なものにする為の処方箋といえよう。2011/09/16
かいてぃ〜
27
運とか偶然について書かれた本で、読んでいるうちに偶然なんだか必然なんだか分からなくなる感じ。ただ結局、「自分の身に起きたことを全て必然」と考えて、ありのままに受け入れる事が精神的にも良いのかな?と思う。「世の中にはどうにもならないこと『も』ある」のだから。人生において、切り拓く事も必要だが、あえて選択しないで、見えてきた状況によって動くという「流れに身を任せる」ことも時には必要なのかもしれませんね。2018/07/09
おおにし
26
再読だが読メは初登録。「未来が見えない予期、いったいそうしたらいいのか」という問いに対するヒントが断章形式で書かれた本で、パラパラとページをめくると求めるヒントが見つかることがある。今回は『だいたい物事の流れ(理)と自分自身のあいだがギクシャクすると「病気」になる』というフレーズが目に留まった。昨年秋に体調を崩したはコロナ時代の流れに乗り切れていないのが原因だと気づいた。病気をあまり意識せず身近なことを1つ1つ片付けながら、よい流れが来るのを待つようにしたい。2021/01/02
小木ハム
26
運・偶然についての本である。読んでると、この世の全てが偶然どうしのニアミスなんだと思えてくる。その巡り合わせにはささやかな因果律が絡んでおり、つまり全ては必然となるパラドクス。確率にちなむ表現はたくさんある。マーフィーの法則、大数の法則、未来予知、ビギナーズラック、黒猫、縁起物などなど古今東西いかに人々が確率に翻弄されてきたかが窺える。後半は下手なカウンセリングを受けるより気が晴れます。『なるようになる。そういう人々につねに偶然は微笑みかける』2018/01/29
だーぼう
24
小さじ一杯の優しさと、一つの真理を知っただけで十二分!とてもラクな気持ちになることができた。ブログに感想を書きました。2016/04/17
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