出版社内容情報
東京湾封鎖! これは日本に突きつけられた最悪のシナリオだ。東京湾で、大型商船が爆発炎上した。当初、事故かと思われた事案は、海中に仕掛けられた機雷の爆発と判明し、恐怖のシナリオへと変わる。テロリストの目的は、東京湾封鎖。 日本はかつて無い危機に晒される!
池上 司[イケガミ ツカサ]
著・文・その他
内容説明
東京湾封鎖!63個の地雷が日本を壊滅に追い込む。日本に突きつけられた最悪のシナリオ。軍事、経済の両側面から日本を追い込む、恐るべき敵の正体とは?究極のリアリティで描く、書き下ろし長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inarix
11
映画シン・ゴジラのシナリオを思わせるような、目まぐるしい場面転換、膨大な登場人物、読者の深い感動や共感を拒絶するような展開。しかしここでの敵はゴジラではなく、たった63個の機雷。これが日本経済を壊滅に追い込む要因となる。東京湾封鎖、これは実現可能な作戦であろう。しかし多くの人が読んで面白いと思うような作品ではないかもしれない。しかし、ここで描かれているのは、かつての太平洋戦争やベトナム戦争とは大きく変わった現代における「戦争」の性質と理由なのだ。途中で読むのをやめてもいい、けれど一度手に取ってほしい作品。2018/10/19
ごいんきょ
10
本格的軍事ミステリでした。 また実際にありそうな話。 P-1が撃墜されたシーンは韓国海軍からのFCレーダ照射を思い出してしまいました。2018/12/29
ぶーにゃん@積ん読本解消中
5
一世を風靡したトム・クランシーのテクノスリラーを思わせるストーリーでした。文体は非常に硬派で世間にはあまり知られていない東京湾の海上交通の混雑状況に目を向けて、そこに機雷を敷設するというテロにより日本の経済市場にダメージを与えるというシミュレーションを淡々と描いている。これでもかというぐらい考えうる最悪のケース、携帯対空ミサイルによる哨戒機撃墜、東京湾海上センターの制圧と現行の法整備不足を突くテロに震撼しました。NATOコードによる通信等、軍事に関する知識が必要で群像劇となっているので少し読みずらかった。2018/10/18
きーよ
5
少し読みはじめて、おそらく軍事解説者や自衛隊でも納得の著者の虚実織り交ぜた蘊蓄(武器や艦船、戦闘車両・航空機の制式名、解説など、少々うざったいが)が、実戦さながらのストーリー展開にリアリティを加え、いやがうえにも読者の楽しみを増す。東京湾で次々と攻撃を受け爆発炎上する艦船に右往左往する官邸と自衛隊、以外に主人公と思われた奥寺一佐の出番は少なく、もっぱら時系列なテロリストとの戦闘模様の描写、残り頁の少なさがに気になりかけたときに出番が回ってきて、ちょっぴり荒っぽくスケールの割に寂しい大団円。2018/09/30
aoi
5
機雷なんて古い映画で見た事があったので、イメージしやすかったけど、どうやって持ち込んで仕掛けたのか?仕掛けている間に見つかり、不審がられたりしなかったのだろうか?手が混み過ぎて時間が掛かったりとかしないものなんだろうか?同じテロを仕掛けるならもっと簡単な方法があったと思った。あんまり緊張感も伝わってこなかった気もする。2018/09/12