岩波文庫
1789年―フランス革命序論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003347614
  • NDC分類 235.06
  • Cコード C0122

出版社内容情報

フランス革命は,単一の革命ではない.本書は革命初年の過程を,アリストクラート層,ブルジョワ,都市民衆,農民が,次々と,それぞれの革命を展開してゆく4幕のドラマとして再構成し,革命の政治的・経済的・社会的現実を,具体的に生き生きと叙述する.フランス革命史研究の動向を決定した記念碑的な書である.

内容説明

フランス革命初年の過程を、アリストクラート層、ブルジョワ、都市民衆、農民が、次々と、それぞれに展開してゆく複合的な四幕のドラマとして再構成。その政治的・経済的・社会的現実を具体的に生き生きと叙述する。革命史研究の動向を決定づけた記念碑的な書。

目次

一七八九年
第1部 アリストクラートの革命
第2部 ブルジョワの革命
第3部 民衆の革命
第4部 農民の革命
第5部 八月四日の夜と人権および市民権の宣言
第6部 十月の事件
結論

著者等紹介

ルフェーヴル,ジョルジュ[ルフェーヴル,ジョルジュ][Lefebvre,Georges]
1874‐1959。パリ大学(ソルボンヌ)におけるフランス革命史講座の担任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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テツ

21
アリストクラート、ブルジョワ、民衆、農民。様々な階層の人々がそれぞれの理由と意志を持ち歩んだフランス革命への道。血腥い動乱が何故起きたのか。どんな犠牲を払いフランスという国は、国民は、何を手に入れたのか。フランス革命という事件について大局的に俯瞰的に識るためには素晴らしい本だと思います。決して全てを賛美しようとは思わない歴史の1頁だけれど、これを誇りに思えばこそ「フランス万歳!」という言葉が発せられるのだろうし、そのつもりで聞くとまた感じ方が違うな。久々にお勉強した気分になれました。2018/01/02

Ex libris 毒餃子

7
1789年におけるフランス革命を各身分から論じた本。対外戦争と奢侈に伴う国家財政難と天候不順による不作の要素から革命が進行していく。革命の伝播が人づてに広まっていく過程は新鮮な発見。ルイ16世の評価はG・ルフェーブルが筆記した頃のものであるが、近年の再評価と比較すると面白い。 2018年末のフランスの状況を見ると結構、似てるなぁと思いました。第五共和政になってまで、フランス革命を正当化しなければ国体を維持できないのでしょうね。国家の正当性って難しい。2018/12/13

ガリポリ

5
フランス革命及び近代、現代に最も影響を与えた1789年について丹念に描いた本。第一部から第六部までにフランス革命が単なるブルジョワだけによる革命ではなく、自由主義貴族、司祭、農民たちとの協力により成し遂げられた国民による革命であると描き出すが、最も面白いのは著者から溢れるフランス革命魂が爆発する「結論」である。あまりにも熱いために読者も読んでいる間にサンキュロットになること間違いなし。2015/01/18

左手爆弾

4
フランス革命の推移を「アリストクラート・ブルジョワ・民衆・農民」の4つの階層に分け、それぞれの立場からのフランス大革命の要因と意義を論じる。歴史家の書いた本なので、当然各々の記述は非常に細かく、真面目に読もうとすると大変。しかし、なんといっても「心性mentalite」に注目し、意識の透明性や自明性とは全く別な次元での政治的帰結や、フランス人権宣言の意義を諸々の反駁を取り上げて改めて称揚するあたりなどは、明晰かつ力強い叙述を感じる。人権や革命について歴史的に考える際には必読であろう。2015/03/08

シュミットさん

2
終章が圧巻。2008/10/24

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