内容説明
なぜ日本が好きなのか。日本企業の何が素晴らしいと感じるのか。やっぱり不可解・不快な日本人の性格や行動とは何か―。日中両国に住む中国人の若手エリートおよそ100人が語る、本音ベースの日本論・日本人論。彼らの声に耳を傾ければ、私たちが意識しない「自分たちの姿」が見えてくる。
目次
プロローグ 実は小泉元首相は人気がある?
第1章 中国人はなぜ日本が好きなのか
第2章 日本はとても居心地がいい国
第3章 日本企業は人材をじっくり育ててくれる
第4章 でも、日本人の仕事は細かすぎて…
第5章 「日本人は幸せだ」と思えるこれだけの理由
第6章 やっぱり不思議な日本人の性格と行動
第7章 日本人が見ているのは「昔の中国人」です
エピローグ 隣国という関係は永遠に続く
著者等紹介
中島恵[ナカジマケイ]
1967年、山梨県生まれ。拓殖大学中国語学科卒業。在学中に北京大学に留学。日刊工業新聞記者を経て、94~96年まで香港中文大学に留学。同年よりフリージャーナリスト。新聞・雑誌に中国・アジア関連記事、日本国内のビジネス記事などを執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えちぜんや よーた
32
"日本人はエクセルがお好き?" (P111 第4章「でも、日本人の仕事は細かすぎて…。」) →最近、そうでもないです。 細かくエクセルシートを作り込むヒマがないので、 罫線すら入ってない「エディタソフト」を愛用しています。 ほとんどの人には、テキストファイルの方を見てもらってます。 どうしても表計算シートが必要なときは、エクセルではなく、 Googleスプレッドシートを使ってます。 機能がシンプルで結構使いやすいです。 2013/01/05
Willie the Wildcat
29
情報統制の是非ではなく、日々の生活。幸福の尺度も千差万別。視野の広がりが齎す観察力と格差も、万国共通。特に、前者における政治へのスタンス。一方、変数の複雑さも考慮した(数字ではなく)”思考”への対比。大戦に限らず、文化大革命などにより揺れる思想や文化観。加えて、欧米同様の多民族国家故の舵取りの複雑さ。人間関係同様に、飾らない隣国関係を築くのを求めるのは、流石に酷か・・・。結果論として、”棚上げ”も大人の選択肢の1つなのかもしれない。2014/10/13
犬こ
22
日本人は、仕事のチェックが細かすぎて、ついていくのが大変。そのチェックを求めているのは日本人だけで、中国人は求めないしおそらく、ほかの国の人たちも求めない。 他国にその細かい仕事お願いしても、どの国もついていけないだろう。貴重な意見の一つだと思いました。2017/05/26
wiki
19
「戦後、日本は努力してGDP世界第二位の座にまで上りつめましたが、資源もなく国土も狭い中で、その地位は身の丈よりも大きすぎたのではないかと思います。しかし、人口が減り、人々のやる気もなくなってくる中で、過去の栄光に戻るのはもう難しい。これからは、悪い意味ではなく、だんだんと身の丈に合った、名実ともに『小さな国』に落ち着いていくのではないでしょうか」という日本評は共感。これから老衰していく国情を、身体にドーピング剤を打ってまだ壮健であるように見せかけているのが日本だと思う。時代は刊行から7年を経ている。2019/01/16
太田青磁
12
大陸の懐の深さを感じる一冊。島国のいいところはそれとして、彼らにも受け入れられているのだと感じる。日本の良いところを衒いも無く伝えてくれる姿に好感触です。ビジネスの話では、合理的なんだけどやや大雑把。よくいえば、抑えるところを抑えて、言われてないことは都合の良いように解釈してくれる。こっちも間違うんだから、あれっと思ったら聞いいてくれればと思うのは、日本人の甘えなのかも。コスト度外視で見てくれの品質を追求し続けるのは刷り込みなのだと感じる。自己主張のパワーと拙速ともいうべきスピード感は見習いたいものです。2012/07/20