商品詳細人は、なぜ孤独を怖れるのか。多くは孤独が寂しいからだと言う。だが、寂しさはどんな嫌なことを貴方にもたらすだろう。それはマスコミがつくったステレオタイプの虚構の寂しさを、悪だと思わされているだけではないのか。現代人は〈絆〉を売り物にする商売にのせられ過剰に他者とつながりたがって〈絆の肥満〉状態だ。孤独とは、他者からの無視でも社会の拒絶でもない。社会と共生しながら、自分の思い描いた「自由」を生きることである。人間を苛む得体の知れない孤独感を、少しでも和らげるための画期的な人生論。
著者情報森博嗣[モリヒロシ]
1957年、愛知県生まれ。小説家、工学博士。国立N大学工学部建築学科で研究をする傍ら96年に『すべてがFになる』で第一回メフィスト賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)