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【じんぶんや第89講】 六車由実選「介護民俗学のつくり方」

紀伊國屋書店新宿本店3階の月がわりブックフェア「じんぶんや」、今月の選者は六車由実さん。「介護民俗学のつくり方」というテーマで、じんぶんやにエッセイをいただきました。

六車由実さんエッセイ「介護民俗学のつくり方」

六車由美プロフィール写真

 5年前、私は、アカデミズムの世界から飛び出し、偶然見つけた介護の仕事に就いた。介護現場で出会うひとつひとつの出来事は驚き以外の何物でもなかった。特に、認知症のお年寄りたちの不思議な行動には、毎日ドキドキとさせられる。例えば、大正生まれのおばあちゃんが、トイレではなく、居室のごみ箱に立ったままおしっこをしたり、紙のリハビリパンツの上に白い晒のような布を巻いていたり、様々だ。大抵は、介護現場では理解不能な問題行動とみなされてしまう。
 でも理解できないことに出会うと何とか理解したいと考えるのが研究者の性だ。なぜだろうと思って、寄り添いながら観察していると、例えば、立ったままのおしっこは女性も畑で立しょんをしていた頃の経験があらわれているのだろうとか、白い晒はおそらく腰巻のつもりで巻いていたのだろうと理解できたりする。それまで私のなかに培われていた民俗学の知識と経験をもって、認知症のお年寄りの行動を見てみると、そこには、問題行動ではなく、むしろ豊かな経験の世界が広がっていることがわかってきたのだ。
 そして何よりも、最も民俗学の知識や方法が介護現場で本領発揮されるのは、お年寄りに聞き書きをする時だ。それぞれが私が想像もつかないような苦楽を味わって、そして今を生きている。その語りに何度心を揺さぶられただろう。私は、そうしたお年寄りひとりひとりの生き方を、聞き書きで記録に残し、伝えていきたいと思っている。それは、地域や時代を知る、そして人はどう生きるべきかを知るための貴重な手がかりになると思うからだ。そして、介護現場のお年寄りたちも、自分の人生について何か形を残しておきたい、という思いを強く持っている。「自分の人生、何も語らずに、このまま死んでいくのはもったいない」、そうよく口にする。死というものを身近に感じているお年寄りにとって、子供や孫、そして後世の人々に自分の人生の証を形に残しておくことは、人生の最終章を生き抜くために、とても大切な儀式なのかもしれない。介護現場での聞き書きが、その思いにも応えられれば、と思っている。
 介護民俗学、という言葉を敢えて使ったのは、奇を衒ったわけでも、新しい学問領域を創出したかったからでもない。ただ、普通の人々がどのように暮らしてきたのか、そもそも人はどのように生きてきたのか、ということをお年寄りの語りに寄り添いながら考え続けてきた民俗学という学問が、介護の世界に出会ったら、閉塞的であったそれぞれの世界がもっと豊かに開かれていくような化学反応が起きるのではないか、そのひとつの可能性を示したかったのだ。
 民俗学と介護との化学反応はどう起こるのか。私のなかで介護民俗学が作られていく方法論的また思想的ベースとなった書物をここに30冊挙げてみた。まずは、これらの読書を通じて、未知なる化学反応を追体験していただけたら幸いだ。30冊は敢えてテーマ別にも分野別にも分けてはいない。それらが混沌と交じり合っているところに介護民俗学が生まれたのだから。


六車由実(むぐるま・ゆみ)さんプロフィール

民俗研究者、デイサービスすまいるほーむ管理者、社会福祉士、介護福祉士。『驚きの介護民俗学』著者。
1970年生まれ。大阪大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。民俗学専攻。東北芸術工科大学芸術学部准教授を経て、2009年より静岡県東部地区の特別養護老人ホームの介護職員として従事し、2012年10月から現職を務める。2003年刊行の『神、人を喰う――人身御供の民俗学』(新曜社)でサントリー学芸賞を受賞。2012年刊行の『驚きの介護民俗学』(医学書院)で各界からの絶賛を受ける。第20回旅の文化奨励賞受賞。


驚きの介護民俗学

驚きの介護民俗学

六車由実 / 医学書院
2012/03出版
ISBN : 9784260015493
価格:¥2,160(本体¥2,000)

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『神、人を喰う』でサントリー学芸賞を受賞した気鋭の民俗学者は、あるとき大学をやめ、老人ホームで働きはじめる。そこで流しのバイオリン弾き、蚕の鑑別嬢、山中を渡り歩く電線作業員、郵便局の電話交換手ら、「忘れられた日本人」たちの語りに身を委ねていると、やがて目の前に新しい世界が開けてきた......。「事実を聞く」という行為がなぜ人を力づけるのか。聞き書きの圧倒的な可能性を活写し、高齢者ケアを革新する話題の書。

神、人を喰う 人身御供の民俗学

神、人を喰う 人身御供の民俗学

六車由実 / 新曜社
2003/03出版
ISBN : 9784788508422
価格:¥2,700(本体¥2,500)

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生ま身の人間を「食べ物」として神に捧げる。
なぜこのような「野蛮で残酷な」話が現代まで語り伝えられているのか。
人身御供譚をもつ祭の現場に身をおいて祭と語りのダイナミックな関係をさぐり、食・性・暴力をめぐる民俗的想像力の根源にせまる、気鋭の大胆な論考。


六車由実さん選書・コメント

現代エスノグラフィ- 新しいフィ-ルドワ-クの理論と実践

現代エスノグラフィ- 新しいフィ-ルドワ-クの理論と実践

藤田結子、北村文 / 新曜社
2013/03出版
ISBN : 9784788513280
価格:¥2,484(本体¥2,300)

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六車由実さんコメント 社会学や文化人類学で試みられている様々なフィールドワークの実践について、参考文献を具体的に挙げながら、その可能性と課題を分かりやすく説明している。フィールドワーク論の最前線。

世界屠畜紀行

世界屠畜紀行

内澤旬子 / 解放出版社
2007/02出版
ISBN : 9784759251333
価格:¥2,376(本体¥2,200)

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六車由実さんコメント 私が内澤旬子という人に初めて出会った本。世界中をまわって屠畜という仕事とそこで働く人々を参与観察する内澤の軽快な文章と緻密なスケッチは、私の憧れだ。スケッチを堪能してほしいので、文庫本よりこちらがお勧め。

梅棹忠夫語る

梅棹忠夫語る

梅棹忠夫、小山修三 / 日本経済新聞出版社
2010/09出版
ISBN : 9784532260972
価格:¥918(本体¥850)

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六車由実さんコメント 国立民族学博物館館長だった巨匠・梅棹忠夫のその最晩年に、「学問とは何か」について、これまた文化人類学の怪物・小山修三が聞き書きをした贅沢な本だ。著名な学者へのターミナルケアとしても読める。

嘘みたいな本当の話 日本版ナショナル・スト-リ-・プロジェクト

嘘みたいな本当の話 日本版ナショナル・スト-リ-・プロジェクト

内田樹、高橋源一郎 / イースト・プレス
2012/07出版
ISBN : 9784781608006
価格:¥1,080(本体¥1,000)

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六車由実さんコメント ポール・オースターのプロジェクトをヒントに、一般読者から「本当にあった『嘘みたいな』話」を募ったもの。1000字以内という制限のもとに書かれた個人の物語は、実に面白く、普遍性をもっている。普通の人々が物語ることの可能性を示唆。

人生最後の食事

人生最後の食事

デルテ・シッパ-、川岸史 / シンコーミュージック・エンタテイメント
2011/08出版
ISBN : 9784401635924
価格:¥1,296(本体¥1,200)

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六車由実さんコメント ドイツ郊外のホスピスで、専属の一流シェフ・ループレヒトが、末期ガンの患者たちが語る思い出の味を再現し、一口でも食べてもらおうと格闘する、そのドキュメンタリー。ターミナルケアとしての聞き書きの一つの形。

弱いロボット

弱いロボット

岡田美智男 / 医学書院
2012/08出版
ISBN : 9784260016735
価格:¥2,160(本体¥2,000)

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六車由実さんコメント 手伝ってもらわなければ、何もできない情けないロボット。その弱さゆえに、そこからコミュニケーションが始まる。それぞれの弱さと不安定さを抱えたもの同士が出会い、支え合うという新たなケア論。弱い私も「む~」と出会いたい。

駐在保健婦の時代 1942-1997

駐在保健婦の時代 1942-1997

木村哲也 / 医学書院
2012/08出版
ISBN : 9784260016780
価格:¥3,024(本体¥2,800)

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六車由実さんコメント 総力戦体制下、健民健兵政策を支える目的で実施され、戦後も僻地の医療・衛生問題の解決のため奨励された保健婦駐在制度の歴史を、実際に駐在保健婦として活動していた女性たちへの生々しい聞き書きで検証する注目の書。

精神病者私宅監置の実況 現代語訳

精神病者私宅監置の実況 現代語訳

呉秀三、樫田五郎 / 医学書院
2012/09出版
ISBN : 9784260016643
価格:¥3,024(本体¥2,800)

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六車由実さんコメント 呉秀三による大正時代の座敷牢の調査報告書。座敷牢の間取りから、神社仏閣での加持祈祷、猿頭などの民間薬などの民間療法まで、精神障害者を取り巻く状況についての詳細な記録は、民俗資料としての価値も高く、読んでいてゾクゾクする。

その後の不自由 「嵐」のあとを生きる人たち

その後の不自由 「嵐」のあとを生きる人たち

上岡陽江、大嶋栄子 / 医学書院
2010/09出版
ISBN : 9784260011877
価格:¥2,160(本体¥2,000)

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六車由実さんコメント 壮絶な出来事に遭遇してしまった時、人はその後をどう生き抜いていくのだろうか。お年寄りに聞き書きをしながら、私はいつも考えている。克服でもなく、回復でもなく、不自由さを抱えながら生き続けることのリアリテイ。

大往生

大往生

永六輔 / 岩波書店
1994/03出版
ISBN : 9784004303299
価格:¥799(本体¥740)

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六車由実さんコメント 永六輔さんが全国津々浦々を歩いて、そこで出会った人々の言葉を集めた傑作。普通の人々の発する言葉って、こんなに奥深くて、しかも面白いんだ、と感激してしまう。利用者の日々の言葉を集めた老人ホーム版大往生をつくるのが私の夢。

技法以前 べてるの家のつくりかた

技法以前 べてるの家のつくりかた

向谷地生良 / 医学書院
2009/10出版
ISBN : 9784260009546
価格:¥2,160(本体¥2,000)

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六車由実さんコメント べてるの家の当事者研究と介護民俗学とは似ている、と思う。医療モデルでは「問題」と見なされてきた幻聴・妄想などの症状を積極的に語り合い、当事者とともにワクワクしてしまう「遊び心」だろうか。

ライフスト-リ-・インタビュ- 質的研究入門

ライフスト-リ-・インタビュ- 質的研究入門

桜井厚、小林多寿子 / せりか書房
2005/12出版
ISBN : 9784796702683
価格:¥2,592(本体¥2,400)

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六車由実さんコメント 最近、アカデミズムから、「介護民俗学は他の隣接学問の質的研究とどう違うのか?」と問われることがある。本書は社会学における質的研究の入門書。方法にはかなり共通性がある。だが、決定的なのは目的の違いだ、と思う。

フィ-ルドワ-ク 書を持って街へ出よう

フィ-ルドワ-ク 書を持って街へ出よう

佐藤郁哉 / 新曜社
2006/12出版
ISBN : 9784788510302
価格:¥2,376(本体¥2,200)

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六車由実さんコメント これを読んだら、フィールドワークに行きたくてたまらなくなる、フィールドワーク論の名著。民俗学の分野には、この手の入門書がないところが悔しいが。

民俗学の可能性を拓く 「野の学問」とアカデミズム

民俗学の可能性を拓く 「野の学問」とアカデミズム

岩本通弥、菅豊 / 青弓社
2012/11出版
ISBN : 9784787220516
価格:¥2,160(本体¥2,000)

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六車由実さんコメント 「何故に農民は貧なりや」という柳田国男の問題意識から始まった日本の民俗学。現代社会において、その実践的な意味を持つとしたら、どのような研究の可能性があるかを論じている。若手研究者による、民俗学の存続をかけた挑戦の書。

認知症とは何か

認知症とは何か

小沢勲 / 岩波書店
2005/03出版
ISBN : 9784004309420
価格:¥777(本体¥720)

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六車由実さんコメント 私が最初に出会った認知症ケアの専門書であり、今でも時々読み直す原点回帰の書である。精神科医である小澤勲の、認知症患者へ向けられる眼差しの温かさが心地よい。認知症を生きる不自由さと光明が描かれている。

逝かない身体 ALS的日常を生きる

逝かない身体 ALS的日常を生きる

川口有美子 / 医学書院
2009/12出版
ISBN : 9784260010030
価格:¥2,160(本体¥2,000)

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六車由実さんコメント 相手の言葉をいかに正確に聞くか、にこだわる私にとって、本書は衝撃的だった。汗や毛細血管といった身体の細部が雄弁に語ると著者はいう。そしてこう断言する。「コミュニケーションに根拠はいらない」と。ケアの究極の形。

老人と子供の民俗学

老人と子供の民俗学

宮田登 / 白水社
1996/03出版
ISBN : 9784560040560
価格:¥1,677(本体¥1,553)

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六車由実さんコメント 姥捨伝説や祭りの中の翁の重要性などを挙げながら、日本の伝統社会において老人がどのようなイメージを持ち、どのような役割を与えられてきたのかを明らかにし、現代社会へと問題提起している。老人と子供との深いつながりにも注目。

生態と民俗 人と動植物の相渉譜

生態と民俗 人と動植物の相渉譜

野本寛一 / 講談社
2008/05出版
ISBN : 9784061598737
価格:¥1,350(本体¥1,250)

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六車由実さんコメント 野本寛一は、全国を文字通り自分の足で歩いて、そこに生きる人々に丁寧に聞き書きをし、人が自然の中で生きるとはいかなることかを問い続ける、偉大な民俗学者である。本書はその一つの集大成であり、現代の環境問題へ挑む書でもある。

日本の神々

日本の神々

谷川健一 / 岩波書店
1999/06出版
ISBN : 9784004306184
価格:¥842(本体¥780)

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六車由実さんコメント 民俗学には何よりも逞しく豊かな想像力が必要であることを、私は谷川健一の書から学んだ。本書では、神々をめぐる日本の民俗と信仰の姿を、日本の東西南北を駆け巡り、古代にも遡りながら明らかにしている。読み物としても、スリリングだ。

ソロ-ニュの森

ソロ-ニュの森

田村尚子 / 医学書院
2012/07出版
ISBN : 9784260016629
価格:¥2,808(本体¥2,600)

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六車由実さんコメント 介護する側と介護される側との非対称的な関係に違和感を覚え、違う関わりを模索している中で出会った写真集。誰が患者で、誰がスタッフなのか?その境界があやふやの不思議な場所ラ・ボルト病院の空気を、田村の写真は穏やかに写し出している。

忘れられた日本人

忘れられた日本人

宮本常一 / 岩波書店
1984/05出版
ISBN : 9784003316412
価格:¥756(本体¥700)

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六車由実さんコメント 言わずと知れた名著。民俗学からは実証的見地から、本書に対する批判的な検証が試みられているが、民俗の伝承者である老人が若い時代をどのように生き抜いてきたのかを描き出そうとしたという宮本の姿勢に、学ぶべきことが多い。

遠野物語/山の人生

遠野物語/山の人生

柳田国男 / 岩波書店
2007/10出版
ISBN : 9784003313817
価格:¥972(本体¥900)

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六車由実さんコメント 「我々が空想で描いてみる世界よりも、隠れた現実の方がはるかに物深い。また我々をして考えしめる」と「山の人生」の序文にある。遠野物語もまたしかり。介護現場で高齢者の人生に向き合うとき、「隠れた現実の物深さ」を思わずにいられない。

異人論序説

異人論序説

赤坂憲雄 / 筑摩書房
1992/08出版
ISBN : 9784480080158
価格:¥1,404(本体¥1,300)

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六車由実さんコメント 赤坂憲雄が今向き合う現実を思いながらも、しかし、ここでやはり挙げたいと思ったのが本書であった。共同体の内と外との境界は、曖昧であり、エネルギッシュであり、畏怖の対象となり、差別の対象となる。私の原点となる境界論。

オトメの祈り 近代女性イメ-ジの誕生

オトメの祈り 近代女性イメ-ジの誕生

川村邦光 / 紀伊国屋書店
1993/12出版
ISBN : 9784314006064
価格:¥1,971(本体¥1,825)

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六車由実さんコメント 介護現場での聞き書きでは女学校時代の語りによく出会う。私にとってその未知なる世界を知る手がかりとなっているのが本書。当時、女学生たちが、女性雑誌を通して作り上げていた乙女共同体に魅了されながら、更に聞き書きが進んでいく。

日本民俗文化大系

日本民俗文化大系

/ 小学館
1995/03出版
ISBN : 9784093731010
価格:¥4,719(本体¥4,370)

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六車由実さんコメント 民俗学が各論に終始せず、批判に萎縮せずに、日本文化について真剣に議論できていた時代の学際的研究の集大成。谷川健一、宮田登等の民俗学者の他、歴史学の網野善彦、文化人類学の大林太良など、人文系の巨人たちによる夢の競演。

言葉の重力 短歌の言葉論

言葉の重力 短歌の言葉論

岡部隆志 / 洋々社
1999/03出版
ISBN : 9784896748314
価格:¥2,592(本体¥2,400)

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六車由実さんコメント 聞き書きとは、文字通り「聞いて書く」ことだ。だから、どう聞くかとともに、どう書くか、ということも重要になる。混沌として複雑な人生の語りを、混沌のまま引き受けていくには、どのような表現であるべきなのか。本書を読みながら模索中である。

昭和の暮らし 写真ものがたり

昭和の暮らし 写真ものがたり

須藤功(民俗学写真家) / 農山漁村文化協会
2004/03出版
ISBN : 9784540032295
価格:¥5,400(本体¥5,000)

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六車由実さんコメント 地方から都市部まで、戦中戦後の日本の暮らしの姿を活写した写真がテーマ別にまとめられている。自身も民俗学者であり写真家の須藤功による解説文も面白い。昭和を勉強するには便利で楽しいテキスト。(全10巻)

狩猟と供犠の文化誌

狩猟と供犠の文化誌

中村生雄、三浦佑之 / 森話社
2007/05出版
ISBN : 9784916087751
価格:¥3,456(本体¥3,200)

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六車由実さんコメント 供犠とは何か?暴力とは何か?そして人は自然にどう抗い、どう調和して生きてきたのか?を、10年間議論し続けた供犠論研究会の成果の集大成。民俗研究者六車が生まれ育ち、旅立った場所。

幻聴妄想かるた 解説冊子露地

幻聴妄想かるた 解説冊子露地

ハ-モニ- / 医学書院
2011/11出版
ISBN : 9784260014854
価格:¥2,484(本体¥2,300)

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六車由実さんコメント 「お」「弟を犬にしてしまった」幻聴妄想をかるたにするとは、当事者が一旦それらを自身から引き離し、物語にすることで、再び引き受けていく通過儀礼のようにも思える。考えてみたら、聞き書きもまさに同様の儀礼なのかもしれない。


machinabiya.jpg『千代田 いま・むかし――昭和25年に子どもだった人たちにきいたお話』
 (NPO法人まちなびや発行)
静岡市の千代田地区でお年寄りに聞き書きをし、ぬり絵にまとめたもの。聞き書きをもとにしたぬり絵は、子供とお年寄りとのコミュニケーションツールとなる。聞き書きの新たな可能性を見せてくれる。
※書店流通はしていません。NPO法人まちなびやから直接購入することができます。


「じんぶんや」とは?

jinbunya.gifこんにちは。じんぶんやです。
2004年9月、紀伊國屋書店新宿本店に「じんぶんや」という棚が生まれました。

「じんぶんや」アイデンティティ1
★ 月 が わ り の 選 者
「じんぶんや」に並ぶ本を選ぶのは、編集者、学者、評論家など、その月のテーマに精通したプロの本読みたちです。「世に溢れかえる書物の山から厳選した本を、お客様にお薦めできるようなコーナーを作ろう」と考えて立ち上げました。数多の本を読み込んだ選者たちのおすすめ本は、掛け値なしに「じんぶんや」推薦印つき。
「じんぶんや」アイデンティティ2
★ 月 が わ り の テ ー マ
人文科学およびその周辺の主題をふらふらと巡っています。ここまでのテーマは、子どもが大きくなったら読ませたい本、身体論、詩、女性学...など。人文科学って日々の生活から縁遠いことではなくて、生きていくのに案外役に立ったりするのです。

ご愛顧のほど、どうぞよろしくお願いします。
「じんぶんや」バックナンバー
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【じんぶんや第89講】六車由実選「介護民俗学のつくり方」
場  所 紀伊國屋書店新宿本店 3Fカウンター前
会  期 2013年5月13日(月)~6月23日(日) (6月16日以降はフロア内で場所が移動します)
お問合せ 紀伊國屋書店新宿本店 03-3354-5703

2013.05.13 特集[TOP]  人文 社会 売れそう 東京 関東 じんぶんや 人を喰う 介護 六車由実 民族学 神 老人ホーム