『食道楽』の人 村井弦斎

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『食道楽』の人 村井弦斎

  • 著者名:黒岩比佐子
  • 価格 ¥4,730(本体¥4,300)
  • 岩波書店(2023/11発売)
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  • ISBN:9784000233941

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内容説明

明治の大ベストセラー『食道楽』の著者としてのみ知られる村井弦斎の初めての評伝.幕末の儒家に生を亨け,新聞小説家として名をなし,婦人啓蒙へと転じて健筆を振るい,その晩年は仙人への途を歩んだ人.厖大な資料を博捜し,その数奇な生の光と影を時代背景に溶かし込んで描き出す.もう一つの近代の落丁を埋める力作!

目次

『食道楽』の人について
I 儒者の子――父の影の下で
1 生い立ちと時代背景
漢学の家/大逆転
2 東京外国語学校時代
ロシア語を学ぶ/洋学と漢学
3 挫折
脳病/「衛生」と「経済」/渡米
4 報知社入社
渋沢栄一と父清/矢野龍溪との出会い/『経国美談』の文体実験
II 「新聞小説家」村井弦斎
1 初期の小説をたどる
父からの“自立宣言”/亡き母への追慕/「郵便報知新聞」第一作/家庭小説を先駆ける/報知の四天王
2 大長篇『日の出島』へ
「都新聞」時代/日清戦争と「報知」/『日の出島』連載開始/ル・サージュ作『ジル・ブラース』/文壇批判としての「文学魔界」論
3 教訓小説としての『食道楽』
禁酒と廃妾の勧め/630種の料理/自費出版/食道楽ブーム/宮武外骨のパロディ
III ユートピア
1 多嘉子との結婚
「わが理想に適ひたる妻」/斎藤緑雨との交錯/妻への433通
2 日露戦争と『HANA』
日露戦争勃発/異色の英文小説/戦時下での看護婦たち/海外の書評など/鴎外の『花子』像
3 美食の殿堂――「報知新聞」から「婦人世界」へ
平塚「対岳楼」/婦人雑誌への転身/「成功者」/「ニコニコ」と長面会
IV “仙人”への途をゆく
1 断食・木食の研究
脚気論争/35日間の断食/『小松嶋』と木食仙人/山中穴居生活の実践
2 社会奉仕活動と健康食養法
古典芸能へのパトロネージュ/健康法ブーム/命がけの「研究」
3 人類と宇宙の一元論
関東大震災後/奇跡の治療法/息子の自殺/存在した遺稿
現代に生きる村井弦斎
「20世紀の予言」/「食育」の思想/ジャーナリスト村井弦斎

調査・取材協力(個人・団体)
主要参考文献
村井弦斎年譜
あとがき
人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

石橋

2
黒岩氏の視線は、対象の人物に対する共感がいつも基盤にあるので、こちらもいつのまにか引き込まれてしまう。楽しい。それとは別にこの本を読んでいる最中に、たまたま録り溜めていたタモリ倶楽部を再生していたら、「明治の人妻台所」ってテーマで村井弦斎夫人の料理本が取り上げられていて鳥肌立った。楽し怖い。2020/12/06

tsubasa

0
知らないことだらけで面白かった。いろいろ読むとなんとなくその頃の雰囲気を掴めるかな。2015/02/14

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