岩波現代文庫<br> 私の日本語雑記

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岩波現代文庫
私の日本語雑記

  • 著者名:中井久夫
  • 価格 ¥1,298(本体¥1,180)
  • 岩波書店(2023/01発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784006023423

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内容説明

精神科医,またエッセイスト,翻訳家としても知られる著者の,多彩な言語経験を綴ったエッセイ集.自らの文筆活動に裏づけられた文章表現の極意や,外国詩の翻訳体験にもとづく文章論的発見,様々な言語と比較した際の日本語の特徴,言語の起源についての人類史的洞察など,言葉にまつわる知的刺激に満ちたエッセイを満載.(解説=小池昌代)

目次

1 間投詞から始める
2 センテンスを終える難しさ
3 日本語文を組み立てる
4 動詞の活用形を考えてみる
5 言語は風雪に耐えなければならない
6 生き残る言語――日本語のしたたかさとアキレス腱
7 では古典語はどうなんだろうか
8 最初の精神医学書翻訳
9 私の人格形成期の言語体験
10 訳詩体験から詩をかいまみる
11 文化移転としての詩の翻訳について
12 訳詩という過程
13 翻訳における緊張と惑い
14 われわれはどうして小説を読めるのか
15 日本語長詩の現実性
16 言語と文字の起源について
17 絵画と比べての言語の特性について
18 日本語文を書くための古いノートから
あとがき
解説 翻訳という生きる型……………小池昌代

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

26
読み終えた後、改めて「雑記」という題の前で立ち止まってしまう。確かに日本語論を愚直に書き記したというわけではない。むしろ流すように書いたエッセイだ。だがもちろんこの「流すように」という言葉を「手抜き」を意味する語として使いたいわけではない。むしろこのツルツルとした流れが著者のスマートな思考回路から生み出された産物であることを強調したい。中井久夫もまた(誰が言った言葉だったか?)「母国語で吃る」経験を積んだ人物なのだろう。日本語という言語が孕むコリをほぐすように多彩に思考を発展させ深化させる。侮れない書物だ2022/08/10

ピンガペンギン

12
精神科医として活躍され、又、数々のエッセイで一般人も魅了された中井久夫氏が72歳から三年間に雑誌「図書」に連載されたもの。日本語雑記という題だが、かなり読みにくかった。後半の「小説をどうして読めるのか」あたりはじっくり読んだ。P243第二の視覚というザラザラとかの質感を感じる視覚があることがわかっており(失明してもそれがある)、小説を読むときにそれを使っているのでは(外界の描写、動きをイメージする)とあった。そもそも小説をなぜ読めるのか、という発想がない私は感心しきりだ。 2023/04/23

猫またぎ

9
つくづく該博なお方だ。2023/05/24

takao

1
ふむ2023/10/25

石橋

0
「言語の本質」など言葉に関する本を読んでいるので、平行してこちらも。所々凡人にはついていけない箇所もあるが、人類が言語を獲得したのは、人類が高等であったわけではなうなく、能力において他の生物に劣るが故の生存戦略だという点はすごく納得。2024/03/23

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