岩波新書<br> 知っておきたい地球科学 - ビッグバンから大地変動まで

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岩波新書
知っておきたい地球科学 - ビッグバンから大地変動まで

  • 著者名:鎌田浩毅
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 岩波書店(2022/12発売)
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  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004319504

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内容説明

宇宙や生命はどうやって生まれたのか.地球のエネルギー資源はどう作られているのか.気候変動や災害の原因は何か.ミクロからマクロまで,地球に関わるあらゆる事象を丸ごと科学する学問=地球科学は,未来を生きるための大切な知恵を教えてくれる.大人の学び直しにも最適な知的刺激に満ちた一冊.

目次

第 1 章 地球・生命
1 「大ボラふき」で始まった宇宙
2 ブラックホール研究にノーベル物理学賞
3 ブラックホールの撮影成功
4 太陽系の誕生
5 地球型惑星と木星型惑星
6 冥王星は惑星ではない?!
7 月は地球の一億年後輩
8 もし月がなかったら
9 マグマオーシャンの誕生
10 原始大気の誕生
11 原始海洋の誕生
12 核・マントル・地殻の分化
13 生命が生きられる条件
14 巨大な「磁石」の地球
15 太陽風から生命を守る地磁気の「バリア」
16 動く大陸&割れる大地
17 大西洋の中央に巨大な山脈発見
18 海嶺が〝上陸?したアイスランド
19 プルーム・テクトニクス理論の誕生
20 二億~三億年後の「超大陸」
補講1 地球科学を学ぶ視座
第 2 章 環境・気象
21 熱輸送を支配する表層海流と偏西・貿易風
22 気候の安定に寄与する深層海流
23 台風発生のメカニズム
24 エルニーニョ現象とラニーニャ現象
25 貿易風の変化が農業とインフラに甚大被害
26 豪雨をもたらす積乱雲の連続
27 線状降水帯の災害を減らす六カ条
28 突然襲ってくる竜巻の被害
29 気流が吹き降ろす「ダウンバースト現象」
30 「炭素循環」が決める二酸化炭素濃度
31 変わる地球大気中の二酸化炭素濃度
32 固体地球の炭素循環とマントル対流
33 海水と大気の間で大循環する炭素
34 太陽との距離が平均気温に影響
35 太陽黒点の変化と地球の平均気温
36 異常気象と寒冷化を引き起こす大噴火
37 一九世紀のカルデラ噴火が引き起こした寒冷化
38 人類を絶滅寸前にした巨大噴火
39 二酸化炭素による地球温暖化への寄与度
補講2 人新世の地球科学
第 3 章 資源・エネルギー
40 海の原始生物が作った鉄鉱石
41 火山国・日本に埋もれる金鉱脈
42 特殊な噴火口が運んだダイヤモンド
43 産業の「ビタミン」レアメタルは地球上に偏在
44 レアアースをめぐる海洋探査
45 材料資源の宝庫コバルトリッチクラスト
46 脱炭素化で需要急増のリチウム
47 「枯渇しない」石油のナゾ
48 採取技術が進化する天然ガス
49 「シェール革命」のインパクト
50 可採年数「一三四年」の石炭
51 資源小国・日本で自給可能な石灰石
52 太古の豊かな海からの「贈り物」
53 「火山の恵み」の地熱資源
補講3 地球科学を築き上げた名著=ライエルの『地質学原理』
第 4 章 地震・津波・噴火
54 「大地変動」の時代に入った日本
55 首都直下地震のリスク
56 千年ぶりに直下型地震が頻発
57 二〇三〇年代に南海トラフ巨大地震
58 東日本大震災とケタ違いの被害
59 「プレ西日本大震災」
60 プレート沈み込みで地震多発
61 首都圏にひしめく三枚のプレート
62 平安時代との類似性
63 噴火予知のメカニズム
64 富士山噴火の降灰被害
65 一七年ぶり改定のハザードマップ
66 噴火前の「低周波地震」が前兆
67 北西―南東に広がる「側火口」
68 豊肥火山地域の活動再開
69 活発化する鹿児島・桜島
70 「一〇〇年に一度」大噴火で軽石漂着
71 地球の巨大な「裂け目」で噴火
72 トンガ海底火山の大噴火
補講4 地球科学を築き上げた名著――ウェゲナー『大陸と海洋の起源』
おわりに――地球科学に含まれる「実学」と「教養」
人名・事項索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

108
高校生の10%程度しか地学を履修してないという。物理、化学に比べると勿論、生物に比べても影が薄いのは残念だ。高校の地学では21世紀の最先端が教えられている。数学は17世紀までの微積分、化学は19世紀まで、物理は20世紀初頭の原子核物理学までに比べると特徴的である。本来これらの基礎の上に学ぶべき学問かも知れないが、たとえ定性的であれ国民生活の上でエネルギーや環境問題、地震・火山などの防災に関する知識を身につけておくことは最低限必要。目先に捉われない宇宙や地球の「長尺」の歴史を理解する感覚の大切さも重要。2022/12/06

KAZOO

99
どこかで読んだことがあるところが出てきて、これは「週刊エコノミスト」に連載されていたものを編集し直した、ということを知り納得しました。ですので図表が多くわかりやすい本になっています。最近は高校の理科で地学を取得する生徒が少なくなっているということも言われています。前半は地球や環境・気象について、後半は資源や災害がらみの構成になっています。私はこの分野の本ではわかりやすいいい本だと思っています。2024/01/29

すしな

45
013-23.地球誕生の歴史から、現在日本に住んでいる我々が抱えている災害リスクまで、わかりやすくまとめられていました。中学理科の復習としても良さそうな内容です。異常気象や地震災害が起こると「命を守る行動を!」というのだけ伝えて、どれだけの被害想定で、どうやったら被害を避けられるのかということを言わなくなってきたような気がします。現にこれだけ温暖化を騒ぐのであれば、地学を研究する人がもっと増えても良さそうなもので、温暖化対策もCO2だけなく、他の可能性も模索出来るんじゃないですかね。2023/01/25

haruka

26
ビッグバンから現在まで、長尺の目で地球を見たら。地球温暖化はどのくらい「本当」なのか?そしてこれから起こる富士山噴火や首都直下地震、南海トラフはどのくらい怖いのか。まず地球温暖化。人間が地球を暖めているという言説の真偽は専門家でも全く分からないらしい。地球はそもそも常に変動してるしなぁ..と。長い目で見れば温暖化は氷期に向かう合間の一瞬の小さな変動だ。それよりも火山噴火が起こったら一瞬にして小氷期が訪れて、その被害は温暖化どころの騒ぎではない。そして地震。南海トラフは2035年±5年に確実に起こり、2023/07/19

風に吹かれて

22
宇宙の誕生から地球のメカニズムまで初心者が理解できる(範囲で)幅広く語られている。火星は地球より小さかったから重力が不足し大気の多くは宇宙空間に逃げ、そのため温室効果がなく水は凍りついたなど、興味深い事柄で奇跡の地球を解説。そして、大気や地殻の動き、火山活動などで地球環境を解説。  著者が力を入れて書いていることは、長い尺で地球の姿を見つめること。どれほど激しく人間にとって苛酷なことも地球の自然であり、それを踏まえて人間は生きて行くべきことを強調している。 →2023/02/08

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