内容説明
『時の過ぎゆくままに』『北の宿から』『青春時代』『熱き心に』,そしてピンク・レディー-ヒットメーカーの名をほしいままにした作詞家が,100編の詞を一挙に書き下ろすという放れ業をなしとげた.時代を捉える言葉をつくり続けてきた著者の新たな挑戦,そして語りだされる歌謡曲論.〈詞〉がいま甦り,光り出す.
目次
手紙 まえがきにかえて┴ヌーベルシャンソン┴ライトブルース┴ハマネスク┴◆僕の歌謡曲論┴J‐ENKA┴NIPPONIA┴NEW‐OLD┴◆「書き下ろし」という冒険┴ファンタジー┴Be アイドル┴フォーカス フォーク┴世紀末抒情┴去年の日記 あとがきにかえて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
96
私は音楽はクラシックも歌謡曲も大好きです。とくに阿久さんと中西礼さんは作詞家として大好きです。この本では阿久さんが作詞をした作品がずらりと並んでいて非常に楽しめます。やはり宣伝会社でコピーライターをしただけあって素晴らしいと感じました。歌で聞くのとこのような本で読むのとは味わいが異なる気がします。中島みゆきさんの作品もそのような感じです。2018/06/07
keroppi
67
ずいぶん前に図書館のリサイクルコーナーで見つけてもらってきていた本。阿久悠が100編の歌謡曲の詩をほぼ一カ月で書きおろしたという。もちろん曲にはなっていない。阿久悠の歌謡曲への思いも綴られている。歌謡曲がなくなったのはいつだろうか。昭和と共に消え去っていったのだろうか。男と女の関係を様々な角度で描いていたのが歌謡曲か。思いを伝えられなかったり、心が読めなかったり、そのもどかしさや、愛するという心の昂りを歌い込んでいたように思う。この本を読みながら今は無き歌謡曲に想いを馳せた。2024/02/03
MASA123
13
蔵書検索で見つけた図書館の書庫保管の岩波新書。書庫保管が長いのか1997年の発行だけど、新品同様。 書き下ろし(かきおろし)とは、小説などが新聞や雑誌などへの掲載を経ずに直接本として出版されること、またはそのような作品自体を指す。 本書は、注文をうけていない作詞を100編あつめたもの、どれも曲がついていないので音源として発売されていない。 文芸作家の書き下ろし本は、発売されているので、書き下ろしの意味がすこし違う。売ることを考えないで自由に作詞した歌詞なのだ。2022/09/18
葛
1
岩波新書(新赤版)520 1997年8月20日第1刷発行 著者、阿久悠 発行者、大塚信一 発行所、株式会社岩波書店 印刷・製本、法令印刷 カバー、半七印刷 本名、深田公之2018/01/16
悠々人
1
最近、阿久悠に興味を持っています。この本は、歌謡曲や詞とは何かを考えさせられました。 気になった言葉です。「もう少し人間が、チャーミングに見える言葉が存在していいはずだし、存在していた時代もある。」 さて、現在は?2017/09/04