内容説明
核兵器禁止条約が,ついに発効した.非核の世界を求める国際社会,NGOやヒバクシャの長年の運動が実を結んだこの画期により,新たな国際秩序への歩みが,確実に進んだ.一方,核武装国家による抵抗も続いている.「核の傘」を奉じる日本政府も批准を否定する.核廃絶に向けた次の一歩を,どう展望するのか.
目次
はじめに┴第一章 なぜ核兵器が問題なのか┴第二章 核兵器が禁止されるまで┴第三章 核兵器禁止条約┴第四章 日本はなぜ反対しているのか┴第五章 それでも条約は世界を変える┴第六章 核抑止力という神話┴第七章 核兵器はなくせる これからの道筋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あや
27
こちらも長らく積読にしていた。今日広島に「ピースウイング」という名のサッカースタジアムが開幕した。その日に読めて良かった。核兵器の抑止力なんてない。被爆者の方の生きていらっしゃるうちに核兵器廃絶を。2024/02/23
djA_suke
1
昨年、様々な戦争関連施設を訪れ、その痛ましさと残虐さに絶望した。 それで縁を感じて手に取った本書だったが、被曝を経験している日本がまさか核兵器禁止条約に反対しているとは思わず、胸が痛くなった。 政治や戦争は誰のためなのだろう。 世論に反対してまで、自衛のための核兵器を大事にする必要があるのだろうか。 少なくとも本書は、抑止力としての核兵器が成立するのかを検証し、核兵器根絶の道筋を整理しており、支持したい内容だった。2022/09/06