岩波ジュニア新書<br> ひめゆりの沖縄戦 - 一少女は嵐のなかを生きた

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岩波ジュニア新書
ひめゆりの沖縄戦 - 一少女は嵐のなかを生きた

  • 著者名:伊波園子
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 岩波書店(2021/05発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005002078

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内容説明

半世紀前,一○代の少女たちが戦争の中を生きた.「飯上げ」,壕掘り,傷病兵の看護.危険な激務は彼女たちを,死の危険にさらした.壕での生活にはじまり,南部への逃避行を経て,ついに最南端まで追いつめられていく.ひめゆり学徒隊の一少女の目を通して,沖縄戦の実相が浮き上がる.戦跡ガイドつき.

目次

1 ひめゆり平和祈念資料館で┴2 沖縄戦前夜┴1 一九四一年一二月八日┴2 師範学校女子部で┴3 緊迫する戦局┴4 10・10空襲┴5 引きのばされた卒業式┴3 南風原陸軍病院で┴1 兵舎での卒業式┴3 生徒壕で┴3 第二外科に配属される┴4 一八壕で┴5 金井大尉┴6 艦砲射撃を受ける┴7 負傷者・死者がつぎつぎと┴4 喜屋武半島で┴1 南風原からの脱出┴2 南部撤退┴3 山城壕から糸洲壕へ┴4 中村少尉の死┴5 艦砲射撃で死者が┴6 馬乗り攻撃を受ける┴7 伊原第一外科壕へ┴5 死線をさまよう┴1 解散┴2 アダンの林で┴3 自決か生か┴4 国頭へ┴5 負傷┴6 ゼロからの出発┴1 米軍病院で聞いた敗戦┴2 母との再会┴3 学校再開┴4 戦場の夢┴5 就職┴6 平和憲法とひめゆりの心┴あとがき┴コラム(村上有慶):いまなぜ「ひめゆり」証言か/沖縄戦の経過/なぜひめゆり学徒隊は戦場へ行ったのか/沖縄戦の特徴/ひめゆりの悲劇はなぜ起こったのか/沖縄戦とは何だったのか/住民戦没者はなぜ多いか/沖縄戦から学ぶもの/南部戦跡観光/「ひめゆり平和祈念資料館」建設/「ひめゆり」が語りかけるもの┴写真提供:ひめゆり平和祈念資料館(第1章「ひめゆりの塔とひめゆり平和祈念資料館」、第2章「県立一高女・師範学校女子部正門」、「野田校長をかこむ師範女学生」)/南風原町立南風原文化センター(第3章「24壕入口」、「24壕の内部」、「18壕から収集された遺骨」、「壕から収集された医療器具など」、「下あごの遺骨・筆箱」)/沖縄県立平和祈念資料館(第3章「米軍による艦砲射撃」)/中山良彦(第4章「伊原第一外科壕の遺骨収集」)┴イラスト=名嘉睦稔

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

249
著者の伊波園子さんは「ひめゆり学徒隊」の数少ない生存者であり、証言者である。本書は、決して流調に語られているわけではないが、その語りの背後には体験者にしか語れないものがあると思われる。広島・長崎の被爆も、そして日本の各地の空襲の記憶も、けっして忘れてはならないが、ここで語られる沖縄戦は、ある意味においてはやはり戦争というものの本質を語っているし、それは戦後世界の朝鮮戦争やヴェトナム戦争とも、その本質を同じくする。すなわち、そこで犠牲になったのは、質に置いても量においても兵士たちよりもむしろ市民たちなのだ。2015/06/30

二代目 びあだいまおう

67
沖縄戦で生き残った女性が語り継いだリアル? うちの子供がミュージカル『ひめゆり』の端役で出ました。涙が抑えられませんでした。『命こそ宝』目の前数センチに死、二度と決して繰り返してはいけない‼️その為に語り続けねば。実体験だからこそのリアル。日本人必読です‼️『ひめゆり』のHP 見て下さい!小鳥の歌、その他動画、涙が止まらない‼️ あの本田美奈子さんの魂の歌声にも会えます‼️命こそ宝、大切にしよう、命‼️? 2018/09/26

chimako

32
ぬちどぅたから。この言葉がすべてを語る。宝物の命を自ら絶つことを強いられたあの時代。また、負傷した仲間(仲間だとは思っていなかったのかもしれないが)を置き去りにしたり、毒入りの牛乳を渡すことが非ではなく是だった戦争末期。後二年で戦後70年。戦争について教えてくれる人は年々少なくなる。戦争について書かれた本は敬遠される。それでも学校司書として、何とか子どもたちの手元に送っていきたい一冊です。読友さんに教えられた本でした。ありがとうございました。2013/09/12

キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん

24
10代の少女や少年たちをこのように使い捨てる時代がわずか何十年か前に現実にあったと思うと、恐ろしく悲しい。2023/05/11

無識者

15
戦争の原体験...戦争時の価値転倒には驚かされる。軍隊が抑止力として機能しているかどうかは正直わからないが、有事の際は、市民を守る組織と言うより、中央の任務遂行組織となり、その任務遂行の都合上で一般人を巻き込んでしまう。2016/01/19

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