内容説明
「犬も歩けば棒に当たる」からイヌの五感を解説し,「ニワトリが先かタマゴが先か」から生命の誕生と進化をひもとき,「病は気から」は本当かを考える――.よく知られたことわざや成句を入り口にして,生き物たちの生態,人の健康や体のしくみ,遺伝と進化,そして生物多様性まで,生物学の基礎を楽しく学びましょう!
目次
はじめに┴第1章 犬は人につき,猫ねこは家につく 動物の生態┴第2章 腹八分(はらはちぶ)に医者いらず 健康と医療┴第3章 備えあれば憂いなし 体を守るしくみ┴第4章 諸行無常 老化とがん┴第5章 十人十色 生物多様性と生殖・性┴第6章 蛙の子は蛙 遺伝か環境か┴第7章 鶏が先か卵が先か 生命の誕生と進化┴おわりに┴参考文献・図版出典
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こぺたろう
11
会社の昼休みに読了。生き物というのは良く出来ている。それに加えて、諺も事の本質をよく捉えていて関心しました。ジェームズワトソンがまだご存命ということに驚いた。2020/03/09
kenitirokikuti
7
国語方面の興味から図書館借りしたため、ちと期待外れであった。著者の専門は細胞生物学で、医薬寄りの研究者なので、いきもの漫談みたいな持ちネタはない。ことわざについては別の新書にあたろう。2020/08/07
はーちゃん
6
面白かった!生物の知識だけじゃなく、ものしりになる。2018/06/06
spica015
5
「備えあれば憂いなし」等、日常気軽に使っていることわざや成句について、生物学的観点から捉え、それらがあながち間違いではないことを教えてくれる。「鶏が先か卵が先か」なんてこれからも人々を悩ます命題であり続けるだろう。一つひとつの項目が短いのが物足りないが、動物の生態や医療、生命の不思議について様々な例を挙げ、専門用語を交えつつも分かりやすく説明されているので、新聞等で科学のニュースを読む際に理解の手助けになりそう。2018/05/13
毒ドーナツを食べたいな
4
ふたつの効用を得られた。ひとつは話しの説得力向上◆なんとなく使っていた諺にも、生物学的裏付けをもって話すことができる。「卵が先か鶏が先か」問題が解き明かされる過程は、なかなかにスリリングだ◆もうひとつは、生物学的視点の獲得◆ぼくらの生活上起こる事柄が、実はぼくらには見ることのできない体のなかでも同じようなことが起こっている。例えば「右翼的な考え方に対するアレルギー」は、体の免疫反応と相似だ◆アクセルとブレーキを機能とする免疫細胞があるというのも、新たな発見だった。2019/03/27