岩波新書<br> プラトン

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岩波新書
プラトン

  • 著者名:斎藤忍随
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 岩波書店(2019/11発売)
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  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004120209

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内容説明

西洋哲学の祖の一人とみなされているプラトンの思想は、二千数百年を経た今日でもいまだに強烈な魅力と迫力をもっている。プラトンが生きた古代ギリシアの精神風土を描き、その上で“死・恋(エロス)・政治・イデア”に焦点を合わせて、プラトン思想の特質とそのダイナミックな展開の過程を明らかにする。巻末に対話篇の解説を付す。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mstr_kk

14
田中美知太郎『ソクラテス』につづけて読みました。こちらもなかなかの読み応え。ただ、前半はなかなかプラトンが活躍しません(笑)。いろんな回り道をしながらも、話は追いやすくできていて、興味深かったです。政治の章の民主主義批判は、現在の僕は正当な論だと思いますが、著者もプラトンのように民主主義否定論者だったのでしょうか?テーマがかなりしぼられた本だったので、もう少し広く整理する形のプラトン入門書も読みたいと思いました。2017/03/22

壱萬弐仟縁

11
自殺は自戒せよ、と。家畜が自殺するなら、所有者人間は腹に据えかねる。人間も神の持ち物、家畜の一種なのだから、神から自殺への怒りを免れないようだ(92頁)。プラトンは、民主主義に内在する楽天的原理への反省に向かったのは、高く評価したい(121頁)。今の民主主義にも、ペシミズムが支配している部分があるだろうから。民主主義が自由を楽しんでいるうちに、無政府状態が出現する(129頁)。これは今のエジプトの無抵抗の市民を軍隊が踏み潰す愚行をみれば足りるであろう。民主主義の一長一短とは何か。現代にも示唆するところ大。2013/08/15

Ex libris 毒餃子

10
古代ギリシアそのものの解説からスタートしてプラトンの思想に至る本。ある程度、プラトンに触れて追加の知識を求める人向け。2022/03/26

mstr_kk

7
先月読んだ本ですが、読書会の発表のために再読。藤沢令夫の『プラトンの哲学』も読んで思ったのは、「イデア論はなぜ哲学と呼べる(呼ばれる)のだろう?」ということでした。いってしまえば、まあイデア論って間違ってると僕は思いますし、理論体系になっているとしても根拠がないので、それ自体としては無意味なものだと考えます(人間に考え方のモデルを与えたという点での偉大さは称賛しますが)。では哲学とは何なのでしょうか?哲学をやっている人に訊いたら、「プラトンは形而上学としての哲学を作った」とのこと。そうですよねー。2017/04/29

yuki

6
プラトン哲学に、古代ギリシアの神話や文学、社会や風土などを手がかりに接近してゆく書。いわゆる哲学者の入門書のように、彼の伝記と思想の概説というのが行われているのではない。古代ギリシアという世界が、如何なる状況であったのかをドラマティックに描いた上で、その時代の存在者であったプラトン思想の意味を内的にかつ外的に読み取る。このようなプラトンの入門書は初めてであった。「死」に関するギリシア神話とデルフォイ神託、そしてソクラテス・プラトンの繋がりは、息を飲むものがあった。良書である。2020/10/28

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