岩波新書<br> 戦後思想を考える

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岩波新書
戦後思想を考える

  • 著者名:日高六郎
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 岩波書店(2019/09発売)
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  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004201427

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内容説明

安保闘争の頃に生まれ、高度成長と共に育った若者たちに、どのように「戦後」を語ったらよいのか。敗戦の混乱と、民主化への高揚した気分をどう伝えるか。平和運動、民主教育運動、市民運動などに積極的に参加してきた著者が、自らの体験と重ね合せて戦後史をふり返り、新しい視角を提示しつつ、若者と連帯する方法を考える。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かふ

27
1980年に書かれた本だが驚くほど今の状況を予測して未来の方向性を示している。「三木清の獄死があり、東条らの処刑死があり、児玉や岸らの無罪釈放がある。この死と生は、多くのことを私たちに教える。いわば、戦後は、その一点からあざやかに照らしだされているかのようである。(略)三木清を獄中から救い出せなかったこと、戦争犯罪の問題を日本人の手で追求し解決できなかったこと。(『戦後思想を考える』日高六郎)」日本の新聞は、戦時の反省もなくそのまま残ったこと。2022/06/04

メガネ

20
「戦後思想を考える」他8題。1945年を28歳で迎えた著者は、当時自身が何を感じていたかを交えながら、戦争について、戦後の緩やかな変化について振り返る。福田歓一の本を読んだときにも思ったが、何十年とたった今でも変わらない部分があるし、見事に予想を的中させている面もある。その理由は、なんだ。変わった点もある。冷戦後ソ連は解体し、社会主義は資本主義の次にあるものという説は崩れた。そうした点も含めて、現代を著者が見たときに何を思い、この先をどう考えるのだろうか。2014/06/06

nobody

14
狼たちの季節終焉後の現代へのレクイエムである。かねて70年代以降のイメージは茫洋としていた。敗戦直後の体制動向に関心重点を置く日高のその解明は貴重であり非常に得心のいくものである。ある意味『1984年』よりも重い。彼の中心概念は「やさしさ」、それに愛である。率直に自己を語る姿勢は胸を打つ。「マルクス主義者でない私が、マルクスの偉大さを学生に説明する役割を引きうけるようになるのである」「私は(全共闘の)そうした若者たちに、そのころもいまも、親しみを感じる」。近頃では極めて珍しい予想以上に素晴らしい本だった。2017/03/07

Takao

4
1980年12月22日発行(1981年2月5日、第3刷)。40年前の購入。購入当時、本書冒頭の三木清の獄死の話には衝撃を受け、高校社会科の授業では必ず三木清のエピソードは紹介していた。しかし、その先まで読むことはなく、長らく本棚に眠っていた1冊でもあった。40年も経った今通読してみて、とても面白く考えさせられることが多かった。1917年生まれの著者は、調べてみたら、3年前の2018年6月7日、101歳で亡くなっている。もっと早く読むべき本だったなぁとちょっと後悔した。2021/11/16

sk

3
砕けた文体で戦後の様々な論点について実体験を踏まえた上で語っている。戦後というものがどういう時代であったか、とりあえずこの本を読むとある程度生々しく伝わってくるのではないか。2015/04/06

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