内容説明
アメリカ合衆国は「移民の国」──誰もが口にするこの国のかたちは,いかに形成され,どう変貌してきたのか.移民を近代世界のグローバルな人流のなかに位置づけ,また日本や中国などアジア系移民の歴史経験に着目して,アメリカ史をとらえなおす.トランプ政権下で揺れ動く〈いま〉を考えるためにも求められる,歴史的視座.
目次
目 次
序 章 「移民国家」アメリカの二つの顔
第一章 アメリカはいつ「移民国家」となったのか?
1 「移民国家」神話の系譜
2 アジアから問い直す「移民国家」アメリカの歴史
第二章 中国人移民と南北戦争・再建期
1 中国人移民のはじまり
2 連邦政府の中国人移民政策──分水嶺としての南北戦争・再建期
3 「アメリカ人」の境界と中国人移民──「帰化不能外国人」の誕生
第三章 「国民」を管理する
1 一八八二年排華法とパスポートの発明
2 人種主義と優生学──革新主義の時代
3 移民管理の現場──エリス島とエンジェル島の連邦移民入国審査施設
第四章 日本人移民と二つの世界大戦
1 日本人移民とは誰か──「元年者」と官約移民
2 転機としての第一次世界大戦──人種差別の壁
3 第二次世界大戦──日系人強制収容と四四二部隊
第五章 アジア系アメリカ人の戦後
1 戦争の爪痕とアジア系アメリカ人──「よい戦争」と「冷戦」
2 日系アメリカ人の戦後経験──リドレス運動とモデル・マイノリティ論
3 アジア系移民史第二幕のはじまり──一九六五年移民法と東南アジア難民の受け入れ
終 章 アジア系移民の歴史経験を語り継ぐ
参考文献
感想・レビュー
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佐島楓
藤月はな(灯れ松明の火)
skunk_c
さとうしん
まえぞう