内容説明
BTS,TWICE,EXO……日韓関係の悪化とともに韓流ブームは去ったと思っていたら,いつのまにか若者たちはK-POPに夢中になっていた.その魅力と秘密はどこにあるのか.グローバルなトレンドとポップな欲望が交錯するソーシャル・メディア時代の音楽空間をメディア論の視点から考える.
目次
目 次
はじめに
k‐popとは何か/k‐popの発見と再発見/k‐popのとらえ方──三つの次元/ 「k」と「pop」の欲望
第1章 k‐popの誕生──韓国アイドル、生まれる
1 韓国ポップとアイドル
韓国歌謡/ 「k」を匂わせる「感覚」/ 「観る音楽」の登場/ 「観る音楽」としての日本型アイドル/旧世代の違和感/ソバンチャ──k‐popアイドルの原型/日本型アイドルの意味/キム・ワンソン──「韓国のマドンナ」/アイドルへのまなざし
2 ブラックミュージックとの出会い
ブラックミュージックの時代/ソテジワアイドゥル──k‐popの基準点/アメリカ帰りのブラックミュージック/韓国語ラップの定着
3 韓国歌謡からの脱却
「x世代」の台頭/シンガーソングライターの時代/韓国ポップのフレーム/j‐popからの脱却
4 k‐popの誕生
マネージメント・システムの確立/韓国型マネージメント/h.o.t.──k‐popアイドルの典型/k‐popファンダム/k‐popの「誕生」
第2章 k‐popの拡張──グローバル化の構造
1 日韓の音楽空間がもつ意味
j‐popの相対概念としてのk‐pop/k‐popの定義/チョー・ヨンピルから boa まで/boa──日韓の音楽空間/東方神起──k‐popのかたち/k‐popの空間としてのドームツアー/ 「奴隷契約」事件/アイドル産業のジレンマ/ 「標準契約」/k‐popのグローバル化
2 「テイストメーカー」としてのk‐pop
デジタル音楽の時代/itunes とk‐pop/youtube──動画によるデジタル音楽/youtube とk‐pop/テイストメーカーとして/g-dragon──世界のテイストメーカー/bigbang──境界を超えた音楽
第3章 k‐popの感覚──韓国的感性の系譜
1 k‐popのメロディと韓国的感性
k‐popにはバラードもある/ 「ポンキ」という感覚/ポンキからの脱却/バラードが表すサウンドの幅/iu──k‐popの里程標
2 ガールグループの時代
ガールグループのアイデンティティ/少女時代──ガールグループの可能性/また巡り逢えた世界/wonder girls と 2ne1 の道/red velvet と blackpink
第4章 k‐popの核心──「k」と「pop」の欲望
1 グローバル化するk‐pop
「江南スタイル」──新たな展開/問われる「韓国的なもの」/k‐popの核心にあるもの/ 「k」と国家/ソフト・パワーとしてのk‐pop
2 k‐popの場所
ソウル──k‐popの都市/江南──集中する「k」の欲望/弘大──感覚とスタイルの街/k‐popの観光空間
3 k‐popアイドルの条件
オーディション番組とアイドル/k‐popアイドルの条件/アイドルメーカー/アイドルの倫理/exo──k‐popアイドルの完成/マネージメントの限界とk‐popの課題
4 k‐popの現在
twice──多国籍アイドルが歌う超国籍ポップ/アイドルのアイデンティティ/ジョンヒョン──アイドルの生と死/bts──k‐popの今ここ/過程の物語をめぐる感情のコミュニティ/k‐popをめぐる普遍的な「ポップの瞬間」
おわりに
k‐popの感覚/拡張する音楽空間/k‐popというメディア
主な参考文献
あとがき
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おさむ
kum
かおりんご
パンダ女
Francis