岩波ジュニア新書<br> 質問する,問い返す - 主体的に学ぶということ

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岩波ジュニア新書
質問する,問い返す - 主体的に学ぶということ

  • 著者名:名古谷隆彦
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 岩波書店(2018/06発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005008544

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内容説明

さまざまな学校でアクティブラーニングが積極的に導入されるなど,教育現場では「主体的・対話的な学び」の在り方に注目が集まっている.一方通行の学びではなく,自ら問いを立て主体的に学ぶためには何が必要なのか,そもそも「考える」とはどういうことなのか? 多くの学校現場を歩いてきた経験をもとに,主体的に学ぶことの意味を探る.

目次

目  次
   はじめに

 第1章 記者の仕事がなくなる?
   屈折から熱量を知る/枠組みを決めるのは人間/マニュアルはどこにもない/自動運転車のトロッコ問題/背後に潜む原因は何か/想像力に必要なのは
 第2章 「正解主義」を超えて
   グーグルに答えはあるのか/正しさは人それぞれか/投票するのはおこがましいか/哲学の試験は四時間/受験生に主導権を与える/その前提を疑え
 第3章 何のために学ぶのか
   零時間目から七時間目まで/平均点九十点超が続出/ 「負け組」になりたくない/見える学力、見えない学力/道案内ができない/「謙遜社会」の低い自己肯定感/超進学校の意外な結果
 第4章 主体的な学びって何?
   もう、授業は終わったよ/ 「だって」が大事/ 「お客さん」が減っていく/よきメンターって誰?/牛乳パックの不思議/ 「入口」まで連れて行く
 第5章 未知なるものに会いに行こう
   学生が留学したがらない/交換留学の意味/強い欲求が人を動かす/安全保障に資する仕事/ハンガリーで医師になる/医療への不信感が動機/こんな医師に診てほしい
 第6章 「考え続ける」に意味がある
   電車で化粧、気になりませんか/道徳への期待感/共有されなかった疑問/誰のためのあいさつ?/成熟度のバロメーター/生き方を模索する自由/ 「想定外」に備える道徳
 第7章 哲学する、世界が変わる
   考える場がどこにもない/何でゴキブリが嫌い?/ 「よい問い」って何だろう/責任を取るとはどういうことか/じっと待つ、誘導しない
 第8章 そしてまた問い返す
   抜き差しならない問い/覆い隠した傷あらわ/内なる声に気づいて/若手教員に向けた言葉/ 「え? 左手ですか?」/三十年後を支える仕事/ぶれない人は格好いいか/チャンスを逃さずに
   参考文献
   おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

井月 奎(いづき けい)

40
岩波ジュニア新書ですので、ビジネス本のように方法指南ではありません。その前の状態、気構えを書いています。思考の基礎というか、物事のとらえ方は根本の柔軟さと、相反するようですが確固とした自己を持たないといけないということを教えてくれます。正解を追い求めるけれども、それは必ずしも見つかるものではない、それでも正解を追い求めるために思考して、質問を創り出す。そのことこそ人としての存在意義、少なくとも自らの存在が他者の思考を促すための、そしてそれこそが社会の風通しをよくするための行動の一つだと気づかせてくれます。2019/07/07

RX78

25
とても読みやすく面白かったです。自分とも考えが似ているなと思いました。教育問題を取材する記者の方が、主体的に学ぶということについて、様々な例を上げながら書かれたものです。後半の哲学カフェ、p4cの話が興味深かったです。教育に携わる多くの方に読んでもらいたい内容です。2020/08/31

しょうじ@創作「熾火」執筆中。

23
【1回目】意図することなく、3冊続けて教育に関する本を読んだ。この本は、主として子どもを「学ぶ主体」として確立を目指す取り組みについて取材されたものである。特定の科目についての新しい「学習法」や「教授法」を伝えようとするものではない。最後の章で「ぶれない人は格好いいか」と問いかけられている。これについて私は、人には「間違う権利」があるのと同時に、「誤りを訂正する権利(と勇気)」とを持ち合わせているのではないかと思っている。その往還ないし相互作用の中から、「自ら学ぶ主体」が立ち上がってくるのだと考える。2018/01/17

ルル

20
質問する、問い返す、これはお相手にもそして、自分自身にも大事な作業ですね。この問い、が立つきっかけを作ってくれます!2020/03/07

ムフィー

17
筆者が記者というだけに、明瞭簡潔でとても読みやすく、内容もとても濃いものだった。図書館で借りたけど、子どもと関わる仕事に就く身としては、自分で買って何度も読み直したい気持ちだ。大人になった自分もまだまだ主体的に学ぶ、ということが足りていない。この書をきっかけに、哲学カフェに参加してみることにした。早くも行動を喚起させられ、意味のある一冊となった。2018/01/21

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