講談社文庫<br> 60 誤判対策室

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講談社文庫
60 誤判対策室

  • 著者名:石川智健【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 講談社(2018/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062938754

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内容説明

老刑事・有馬と、女性検察官・春名、若手弁護士・世良の三名は、誤判対策室に配属された。無罪を訴える死刑囚を再調査し、冤罪の可能性を探る組織だ。飲み屋の女将から二人組の客が殺人の犯行を仄めかしていたことを聞いた有馬は、冤罪事件を疑い、母子を殺害した罪で古内という男の死刑が確定していることを突き止める。誤判対策室は調査を開始するが、古内の死刑執行が迫る!※『60 tとfの境界線』を改題したものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

132
確かに後半でのカウントダウンそして衝撃の展開にページ捲る手が止まらない!無罪を訴える死刑囚の再調査を目的とする“誤判対策室”。そこに属する刑事・検察官・弁護士3職種は、相容れない立場故にいがみ合うばかり…序盤から描かれる各々が抱える贖罪や劣等感・外圧といった葛藤と死刑制度や冤罪を生む捜査への提言など、重い内容の割に案外軽快に読める。ラスト迎える、あり得ない言動に唖然とさせられるもエンタメ効果は抜群!その一方で、事件の解決そのものにあえて多大な含み残すのも印象的。単行本での副題“tとfの境界線”になるほど。2019/10/07

セウテス

85
【誤判対策室】第1弾。検察、警察、弁護士からなる誤判対策室は、再審請求をしている死刑囚の冤罪の可否を捜査する部署である。しかし対策室が発足して、問題となる事案は皆目見つからない状態であった。ある日、刑事の有馬が罪を認めている死刑囚の事件で、別の犯人が存在する可能性を聞きつけてくる。60年60歳60条60兆個と、60に纏わる物語は何気に凄く、死刑執行が迫るリミット感も中々良いと思う。こうした立場の仕事を、日本では職権で確立していない事に腹が立つ。正義や真実が、各々の立場ですれ違う事の問題提起としても良い。 2022/04/18

aquamarine

85
老刑事・有馬と、女性検察官・春名、若手弁護士・世良、そんな三人で構成される誤判対策室は死刑囚の冤罪の可能性を捜査する。飲み屋の女将の情報から三人の殺人を行った死刑囚の事件を捜査しようとするも、当然警察検察とも協力的なわけがなく…。最初はあまり好感の持てなかった、左遷のような形でここに配属された彼らが変わっていく様子や、誤判対策室の意義など夢中になって読みました。終盤有馬がとった行動には仰天し、最後の世良の考察に思わず天を仰ぎました。後半は特に良かったです。出たばかりの続編も是非読んでみたいです。2019/09/02

ちーたん

80
★★★★☆法廷ミステリ「主文。被告人を死刑に処す」無罪を訴える死刑囚の再調査を行うために発足された『誤判対策室』。そこに配属された刑事・検察官・弁護士の立場違う3人。発足から半年。ある情報から1つの事件の再調査に本格的に乗り出すも当の死刑囚は一貫して罪を認め死刑を望んでいた。果たして再調査の意味はあるのか?重いテーマだけど引き込まれました!中盤以降の緊迫感は手に汗握る展開!そして迎える結末の考察に考えを巡らせながらページを捲る。「ん?ここで終わり?!😨」でもこの終わり方リアリティあって嫌いじゃない!2019/10/17

papako

76
気になっていた本、momiさんにいただいて。刑事、検事、弁護士の3人が組んだ『誤判対策室』死刑囚の冤罪がないか調べる。ある事件でやる気をなくしている刑事有馬が一人の死刑囚を調べると言い出した。それぞれの立場と思惑で調べ始め、やがて。。。有馬の嘘には驚いた。そしてラスト。もう一捻りされるのかと思ったら、そのままなんだ。古内の琴乃への虐待も何か裏があったのでは?冤罪はあってはならないけど、どれだけ正確に調べなおせるんだろう。この事件くらい近いならわかるけど。面白かったです。2019/12/05

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