内容説明
「ひとり死」の時代になりつつある今,火葬のみのお葬式や,共同墓,無縁墓などがさらに広まっている.個人個人は死後を誰に託したらいいのかを悩み,自治体は身寄りがいても遺骨の引き取り手がいない人の増加など難題に直面している.海外ではどうしているのか? 日本各地の具体的な事例とともに,これからを展望する.
目次
目 次
序 章 社会が変われば死も変わる
高齢社会がもたらしたこと/終活ブームなのか/ビジネスチャンスとして/ 「家族」が変わった/誰に託すのか/終末医療の高度化/自分らしい最期とは
第1章 何が起きているのか
火葬場が足りない?/セレモニーホールが変わる/お葬式の告別式化/宗教とお葬式/お葬式を改革する/仏壇/お墓は足りないのか/海外でもある、お墓の問題
第2章 お葬式は、どうなるのか
太古から続く弔い/死のけがれ意識は、どこからくるのか/死をめぐる迷信/なぜ宮型霊柩車は消えたのか/葬儀社頼みのお葬式/自宅から葬儀会館へ/景気がよくなると、お葬式は派手になる/消費者意識の芽生え/参列者が激減/家族葬の広がり/ 「直葬」の登場/家の儀式/世間体と見栄/戒名/お布施/お葬式とは、そもそも何か/葬儀社の仕事も変わる/ 「遺体ホテル」/遺体を美しく①──エンバーミング/遺体を美しく②──エンゼルケアと納棺師/お葬式は、どうなるのか
第3章 お墓は、どうなるのか
火葬が普及したのは昭和になってから/なぜお墓は石なのか/墓標のない匿名のお墓/墓を建てるには/お墓と納骨堂の違い/いつお墓を建てるのか/誰といっしょに/血縁を超えて/庭園をイメージした霊園/個性的なかたち/お墓の引越し、改葬/お墓に入らない/遺骨の行き先/環境に配慮して/自宅に安置/手元供養とは/なぜお墓を建てるのか
第4章 〈ひとり死〉時代で葬送はどこへ
家族の限界/別居する家族との関係/生涯未婚者が後期高齢者に/台湾の新たな取り組み/税金をお葬式代に充当するスウェーデン/高齢の生活保護受給者が増えている/弔われない死者/横須賀市の実践/自治体の支援制度は広がるか/引き取られない遺骨/友人、話す人がいない/誰もが「ひとり」/無縁墓の増加/新しい関係性をどう築くか/死後の共同性/地域でお墓を管理する
第5章 誰に死後を託すのか
ぽっくり死にたい/迷惑をかけたくない/ 「わたしの死」/ 「誰の死か」で異なる感覚/大切な人の死/死とは何か/社会的に死なせない/まわりにかける手間は迷惑ではない/幸せな死とは/お葬式やお墓の無形化のゆくえ/人と人とのつながりのなかで
主要参考文献
あとがき
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