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内容説明
死について真面目に語った対談である。同時に、「どうやって生きたらよいか」を考える究極の実用書でもある。(佐藤優) 人生は残酷であり、生きるということは本当に苦しいことだ。この対談の中でも何度か言っているが、“あの時に死んでしまえばよかった”と未だに思う私である。(中村うさぎ) 原因不明の病で心肺停止に陥るという臨死体験を経て、「家族」の意味を考えるようになった中村うさぎと、「鈴木宗男事件」で社会的に葬り去られそうになった佐藤優。日本、宗教、社会、男と女……。数奇な経験を持つ二人が、様々な視点で「生と死」について、徹底的に語り尽くす! 『死を笑う』を改題し、加筆修正。 【本書の目次より】「天国の門」が現れない/モスクワで死を意識した日/死ぬのは怖くないですか?/人格が壊れていく恐怖/美の欠如は女の死/社会的な死が若者たちを追い詰める/獄中で描いた出所後のシナリオ/サイコパスに更生の余地はない/日本人の死生観とキリスト教的死生観/「絶対無」の状態で生きるとは?/男らしさ・女らしさという幻想/日本で自殺が認められなくなった理由/ほとんどの宗教は自殺を否定しない/天国は怖いところ?/賢く生きていく小ワザ/作家としての性
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
117
このお二人の対談は読んでいて楽しいと同時にホントに興味深いです。うさぎさんがあとがきで「本当になりたかったのは、“何者でもない存在”だったんだ」の件は哲学関連の書籍でどなたかが同じことを言われていたのを思い出しました。中島義道さんor池田晶子さんだったかな?2017/09/16
緋莢
28
図書館本。当初のテーマは「男と女」だったそうですが、始まってすぐに中村うさぎが病に倒れて入院、三度死にかけた事から「死」がテーマになったそうです。キリスト教などの宗教を絡めたものから、酒井法子やVシネマの話など硬いものから、柔らかい話題まで語っています。佐藤優が紹介していた週刊誌に載っていたという酒井法子のパチンコの営業に行った際の「パチンコにはまっている人は大丈夫なのかな?なんで、この人たち、昼間からこんなところにいるの?」に 中村うさぎが「シャブ中に言われたくないわ!!」と返したのに笑いました。2018/02/01
ちさと
18
臨死体験をした中村うさぎさんと、社会的に殺されかけた(これもある意味で臨書体験かな?)佐藤優さんの対談本。 実父が亡くなった時に、友人が手渡してくれた一冊です。 人間の致死率は100%。死について、生きるとはどういうことか。 宗教やちょっと前の事件、憲法や文豪の死など話がぽんぽん飛ぶのが少し残念ですが、当時の心境で「死」について読むには、ちょうど良い本でした。2018/06/19
Salsaru
15
中村うさぎには整形と買物のイメージがなかったが、見方が変わった。やはり文筆家なので物知り。自殺の捉え方に納得。2017/09/20
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11
命に限りがあるからこそ、その使い道を必死に考えようとする。そう思えば、死を「ギフト」と捉える中村さんのあとがきは納得できた。▼修羅場を潜り抜けてきた人の強さ、もう目力が違うんだろうな…2018/03/24