内容説明
大学を卒業して間もないフリーライターの瞭子は、中国残留孤児のドキュメンタリーで初めての署名記事を執筆。その孤児の女性が母親から聞いた「クダン」という言葉を手がかりに、彼女の母親を探して、連絡してきた鳥取の女性に会いに行った。しかしそこで彼女を待っていたのは、その女性の死。そしてもう1人の情報提供者も列車の中で殺される。やがて浮かび上がるクダンの謎。それは、未来を予言するという伝説の動物のことだったが……。旅情と伝説、ロマンスの中に戦争末期の悲劇と現代の社会問題がリンクした本格ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
y_e_d
0
ある企業トップ一族の、過去の出生秘密を巡るストーリー。凝った伏線で読み応えがあるのだが、登場人物が元一・元彦・元気と似た名で構成されていることがさらに分かりにくさを濃くしてしまう。あくまで謎解きに主眼が置かれ、松本清張作品のような社会の暗部を抉るような読後感はなく、その謎解きも複雑すぎで読み通した後の爽快感もない。「未知海域」が結構面白かったので期待して読んだのですが、残念。2017/09/17
すこぶる健康
0
理解できない箇所は無い。読みやすかった。いずれまた読みたい。2015/06/04
すこぶる健康
0
ほとんど忘れている状態で再読。2020/09/10