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内容説明
『ミシュランガイド東京』で3年連続三つ星を取った「かんだ」の主人、神田裕行氏による日本料理の極意。国内での修業やパリの日本料理店での経験を経て、改めて「日本料理」を定義し直したいという神田氏が、気候風土と切っても切れない日本料理の本質や、素材との対話について、今後の日本の食文化の方向性までも視野に入れて語り尽くす。日本料理の醍醐味を、読んで知って味わい尽くす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
35
三ツ星オーナーシェフによる日本料理論。前菜、お造り、お椀などステージごとのポイントを素材や調理法から解説する。一日のお客を18人にするのは、魚の美味しいサイズに合わせるため。特にお造りは、鯛なら鯛の、平目なら平目の食べ頃サイズが明確にある。お椀は両手で持って味わうと何故良いのか、欧米人が寿司を醤油漬けにする理由、新米と古米の使い方等々。少し理屈っぽいが熱心で、フランスでの経験が時折顔を出す。力のある職人が、自惚れを抑えてその世界を語るのは難しい。本書はギリギリ読みやすく、とても興味深い。2018/09/07
James Hayashi
16
処分しようかと考えたが、とんでもない料理本。保存。再読。2021/08/14
マッキー
15
ミシュラン三年連続三つ星をとった料理人が書いている。素材の選び方、仕込みのこだわり、おいしい食べ方、素材の一番おいしい季節。「科学」と「理論」を駆使し、様々なことを逐一考えて、頭で緻密な計算をし、お客さんに「最高の料理」をお出しする。筆者の文を読んでいるだけでよだれが・・・。我々でもできるおだしの取り方も書いてくれているのでいざという時に役立つ。一度は彼の店へ足を運んでみたいものです。2018/04/22
白義
15
読んで驚くのは著者の、日本料理に限らない世界各国の料理、素材への深い見識で、自ら分析した上で料理を作り出す芸術家の本のような面白さがある。味が連想できるような美味い文章に分析的な視点から語られた合理的な料理論が組合わさって、なるほどと納得し腹を鳴らしながらするする読めてしまう。手軽なあんかけ丼、上手な卵とじ丼の作り方など、家でも試せそうな具体的アドバイスも。また、その合理性の中には常にその日の状況や季節を見ながら最良のサービスを提供するプロの精神が貫かれていて読後感も実にいい2014/10/08
うさっぴ
7
ふと、また読み返したくなって再読。日本料理へのこだわりがすごい。ひとつひとつ、その場のお客様に合わせてメニューを組み立てていっているライブ感がすごい。特にもう読んでいるだけでお椀がすごく美味しそう!2014/01/03