内容説明
たった一人のともだちだったルー。優しかったルーが妊娠して傷ついて死んだ。日の輝く晩、三角山の頂きに集うシュウや冴子さん、カツヤたちで静かに雪の中、ルーの埋葬が始まった。愛情に満ちあふれた家庭を捨てきれず、不良仲間にも入り切れない少女の14歳の心のふるえをみずみずしく描いた青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
巨峰
19
14歳。背伸びをすることにより激しく傷ついた少年少女たち。だけどいったい誰が彼女達を責めることが出来ようか。確かにホットロードに似てますね!!2010/08/21
こゆび
17
冬から春へ移り変わろうとする季節の中で、14歳の心は子供から大人になることを望んでいた。大人になりたいなんて思っているから子供なのだけれど。背伸びなんてするから心がぐらついて、できることもたかが知れているのだけれど。彼女とあの頃の自分がほんの少し重なって、冷たい風に吹かれているように、カッターで切りつけられているように、胸が痛んだ。2021/02/24
rakim
10
題名とか装丁から「危うくも清冽な若さの物語」を期待したのですが(勝手に)、無知で狭量で薄汚れた若さを見た、愉快ではない読了感でした。若さのあやまちというには、失ったもの、失うものが多すぎて。これを抱えて知らぬふりで大人になっていくことを、許容はできない。エンゲージしたものは「傷」なのでしょうか?2015/07/13
拓人
3
自分の居場所を求めて、不良グループにぶら下がっている気持ち、自分もそうだったからよくわかるわー^m^ 今から思い返すとほんの些細なことだと思えるけど、当時の自分にとってみたら毎日ビクビクして生きていたなぁ^_^; カツヤがいい奴でよかったな(*^_^*)2011/06/09
I am
2
80年代に生まれた14歳2009/07/16