ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 熊と踊れ 上

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ハヤカワ・ミステリ文庫
熊と踊れ 上

  • ISBN:9784151821516

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内容説明

【ハヤカワ・ミステリ文庫創刊40周年記念作品】凶暴な父によって崩壊した家庭で育ったレオ、フェリックス、ヴィンセントの三人兄弟。独立した彼らは、軍の倉庫からひそかに大量の銃器を入手する。その目的とは史上例のない銀行強盗計画を決行することだった――。連続する容赦無い襲撃。市警のブロンクス警部は、事件解決に執念を燃やすが……。はたして勝つのは兄弟か、警察か。スウェーデンを震撼させた実際の事件をモデルにした迫真の傑作。最高熱度の北欧ミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

338
2017年このミス海外第1位。 今年の海外ミステリーのキーワードは 「暴力」らしいが、 まさにそれを体現した物語である。 それにしても近年の北欧ミステリーは強い。 全編に立ち込める暴力と血の匂いが スウェーデンの霧に覆われて読者を誘う.. 1990年代にスウェーデンで実際に起こった 事件をモデルにした本作品..骨太で血の絆を 熱く描き切っている。事件を追うというよりも 家族の 兄弟の血の絆をひたすら描いている、 そんな上巻だった。 2017/01/09

starbro

272
2016年のミステリ各賞の受賞をもって図書館に予約したので、ようやく読めました。アンデシュ・ルースルンド、初読です。今日の札幌出張のお伴。DVの嵐、暴力の連鎖、こうした環境で育つと、どうしても犯罪に走ってしまうのでしょうか?上巻、往きの途中で一気読みしました。トータルの感想は下巻読了後に。2017/02/06

さと

174
何処からともなく響いてくる叫びが徐々に私の心の中でこだまして思わず耳を塞ぎたくなる。読了までにかなりの時間を要したのは、彼らの悲痛な叫びに耳を貸さずにはいられなかったからかも知れない。冷静でありながら秩序を無視した彼らだがヴィンセントの耳元で囁くレオ…愛なのだろうか、彼らの叫びの本質は⁇ 抑えの効かない彼らの凶行に私も加担しているかのような錯覚に陥りながら下巻へ2017/06/14

nuit@積読消化中

169
強すぎる兄弟の絆に胸熱になりつつも、中々物語に入りこめない状態のまま、無理矢理上巻を一気読みしました。強盗犯、刑事共に過去に暴力というトラウマを抱えていたりとなんだか登場人物が皆暗い。が、物語は映画を観ているような軽快な展開でとても読みやすく、先が気になるのでこのまま下巻に進みます!2017/04/18

雪風のねこ@(=´ω`=)

158
初読。割と読み易けれど視点がころころ変わり情報を補っていくので気をつけないとこんがらがる。防弾チョッキの入手などネット通販だからアシが付き難いのかと思うが、流石に車に乗り移る時は揺れるだろうと思うんだけど。叙述トリックぽい。共通のトラウマを、却って絆の強固にしている訳だけれどそれは脆いものである。「自分の行き先が判っていると歩き方も変わる」レオが銀行に戻り、何を撃ったのか。自分の行き先が、自分が成している事が、実は父親が自分達にしてきた事と、全く同じものだと気が付いたからなのだろう。2017/07/02

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