山と溪谷社<br> 富山県警レスキュー最前線

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山と溪谷社
富山県警レスキュー最前線

  • 著者名:富山県警察山岳警備隊
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • 山と溪谷社(2016/08発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635171861

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内容説明

遭難救助の最前線で奔走する隊員たちの思いと行動を描く。本書は、長野県警レスキュー最前線、岐阜県警レスキュー最前線に続き、富山県警察山岳警備隊版。

中高年の登山ブームが話題になってきたころから、遭難の態様自体も大きく変わってきた。
その背景には体力の衰えが顕著になりつつある中高年登山者の増加もあるのだろうが、いわゆる「一般登山道での事故」「道迷いや突然死などの事故の増加」「携帯電話の普及と安易な救助要請」など、遭難現場の状況も大きく変わってきた実情がある。
特に北アルプスのなかでも厳しい山容を見せる剱・立山連峰など、北アルプス北部を管轄する富山県警山岳警備隊の苦労は並大抵ではない。
冬の剱岳の救助活動に一項目を設け、初めての遭難救助、思い出の救助活動、痛恨の二重事故、剱沢常駐、ヘリコプターによる航空隊の活躍、民間の遭難対策協議会と山小屋との連携など、遭難救助の第一線で活動する山岳警備隊隊員たちの熱い思いが綴られる。

※全国の山岳警備隊のなかでは、長年、高い救助実績を誇ってきた富山県警察山岳警備隊が、2016年、創立50周年を迎えた。これまでも組織の改編、隊員のレスキュー能力の強化などに努めてきたが、50年という節目はその成果のひとつの表われでもあろう。

本書は、第一線で活躍する彼ら隊員たちの遭難救助への思い、遭難の実態などを明らかにし、遭難防止の大切さを訴える。特に最近は、遭難の実態も中高年登山者の増加、携帯電話の普及などによって以前とは大きく様変わりし、山岳警備隊の役割も多様化しつつある。そうした変化に対応しながら、遭難救助の最前線で奔走する隊員たちの思いと行動を描いた読みものである。
「長野県警レスキュー最前線」「岐阜県警レスキュー最前線」に続く富山県警察版。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ichi

19
【図書館本】日本最前線の山岳レスキュー隊である富山県警山岳救助隊の方たちの手記。日々、こんなにも身体を鍛錬し、いざという時のために備えている状況を知り頭が下がります。2017/10/04

たけちゃん

18
★★★★☆ 日本一と称される富山県警山岳警備隊の7割が県外出身とは…。その山に魅せられ、山の厳しさを知る男達の熱い思いが綴られる手記集。個人的に湯浅真寿さんのファンになってしまった。お世話にならないように気をつけねば‼2017/05/24

吉右ヱ門

13
この自己犠牲の精神を、決して美談にしてはいけない。警備隊ありきで登山計画を練ってはいけない。擦り傷で救援を呼び、ヘリをタクシーと勘違いするような者は山へ足を踏み入れるべきではない。ベテランのレスキュー隊員の、経験や土地勘に基づく演繹能力の高さが凄まじい。最短最適のルートの選択、状況を見てからの判断の早さ、粘り、体力、そして焦らず機を待てる胆力。読んでいる間中、頭の中ではバカみたいに「すげー」「すげー」と繰り返していた。ヘリの人達の心意気、山小屋の人達の思い遣り。殉職の隊員と助かった隊員の葛藤が辛かった。2018/08/21

11
読めば読むほど、本当に本当に頭の下がる思いでいっぱいになる。 天候が安定しづらい山域で、ヘリを飛ばせないことも多く、人力頼りなところが大きいとのこと。 訓練の様子や救助の様子を読むと、山岳警備隊の方々は超人級な体力精神力なのだと驚く。日頃からの鍛錬の賜物。 あと一歩で助けられなかった、という思いや同僚の殉職への自責の念はとても辛かった。 それでも辞めずに、より良い体制を目指して、登山者のために今日も備えてくれているのかと思うと本当に頭が下がる。 山へ行くときは、万全の準備で行かねばと改めて思った。2020/02/13

ふらら

7
前に読んだ長野県警レスキュー隊もすごかったけど、劔岳のある富山県警山岳救助隊もすごかった。背負いの救助、「重くても重くない。辛くても辛くない」富山の山岳救助魂。3人の殉職があったそうですが、「山で死んではいけない。死なせてはいけない」この想いは救助隊だけでなく山に行く者なら誰もが同じように思うはずです。それにしても昔取った杵柄で中年以降、劔に行って、遭難するパーティはいかがなものかと思った。リーダーについてうっかり劔岳に行く熟女軍団が信じられません。2017/08/20

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