内容説明
生殖による人口増加が限りなくゼロに近づく中、いまだに子供が産まれている地、チベット・ナクチュ。子供たちの脳波測定のためその地を再訪したハギリは、子供が生まれる理由にある仮説を立てていた。講談社タイガの誇る「Wシリーズ」第三作!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yu
187
Kindleにて読了。 相変わらず、物語が進むスピードが速い。そして、難しい(笑)。 人とウォーカロンの違い、人間に近づくウォーカロン。近代的でもあり、人間の持つ永遠のテーマのようにも感じられる。 最後の1行に、背筋がゾクっとした。早く続きが読みたい。2016/06/26
にいにい
163
Wシリーズの第3作目。今回は、割りと静かに読み終え、しかし、かなり興奮している。最後の少女の名前2文字に。シリーズの繋がりと拡がりが!人間って何だろう?作者の行き着く先が、楽しみ~。望むものを全て手に入れようとして、逆に、本質的なものを失っているような遠未来の世界。現在の我々が振り回されている死や愛が意味を無くしつつある中で、ウォーカロンたちと人間は、どうなるのか。彼女だけは、全て分かっているんだよな~。続きが、待ち遠しい一冊。2017/03/22
ケンイチミズバ
126
ハギリ博士の閃きをだれか、バカな私にわかり安く教えてください。隠されてきたウオーカロンの不具合が暴走の原因?クーデターの首謀者はウオーカロン?人間がネットの力で一様に行動する様は伝染病の感染と同じでウオーカロンの不具合も伝染する。あり得なかった気まぐれや妄想が自然発生し、ネットワークで広がった?不具合イコール人間性?ウオーカロンの人間化を覚り、田中さんとの出会で子供を産んだウオーカロンとその子供、シキを発見。マガタ博士の人類共通思考の作成とは人類の偉業になるのか?表紙の作品は田中さんのヨットなのかな?2016/07/04
かみぶくろ
117
生命工学の行き着く果てを夢想するこのWシリーズは本当に面白い。身体の隅々まで人間の人口細胞で構築された生命体と、人間との境界はどこか?近々人類が必ず突き当る命題の、予習も兼ねて。2016/07/06
さばかん
114
相変わらずと小難しいが、沸々と湧きあがってくる面白さ。2016/09/19