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内容説明
建築不況、食品偽装、市場混乱、メディアスクラム、裁判員制度……。日本停滞の背景には「法令遵守」からさらに進む、なんでも「遵守」の害があった! コンプライアンスの第一人者が問題を鋭く指摘、解決策を示す。(講談社現代新書)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
226
法令遵守と言いながらそれを徹底すると世の中がおかしくなると思った。あと本当にマスコミのチェックはあらゆる意味で甘いなと思う。2019/10/05
てつのすけ
40
我々日本人にとって法令とは、「伝家の宝刀」なのだろう。すなわち、使うことがなく崇めるものということである。このような状況だからこそ、誰か(特にマスコミ)が大きな声で言うことが正しいと思い、それに対して、批判検討することなく受け入れるということに繋がっていくのだろうと思う。2020/06/18
i-miya
38
2013.01.25(初著者、初読)郷原信郎著。 2013.01.24 (カバー) 遵守主義が法令意外にも広がっている。 私は、かねてから「コンプライアンス=法令順守」という考え方は、間違っているといい続けてきた。遵守の対象を法令だけでなく、社会的規範にまで拡大させる考え方-一層大きな問題。 2013/01/25
Humbaba
10
現代の最も恐ろしい問題は,例え些細な問題ではない状況でも,マスコミの報道方法次第ではあってはならない,致命的な問題であるかのような扱いがなされうるということである.確かに法令を守ることは大切である.しかし,それに縛られすぎてしまえば,もはや身動きの取れない状況になってしまうかもしれない.2012/02/06
乙郎さん
10
不二家、耐震偽装、ライブドアなど身近な話題を扱っているので理解しやすい。日本旧来の風習では調停的に解決してきた問題が、現代では法令遵守の印籠の前で抑えつけられている現状。戦犯のひとつはマスコミによるセンセーショナル重視の報道だろう。一方で放送法以上のザル法もないのだけど。結論が性善説をもとにしているようで腑に落ちないけど、司法に関する社会構造の変化は確実に必要だと感じた。2009/04/23