内容説明
空の写真を撮り続ける写真家・HABUと、五行歌人・中島未月のコラボレーション。いろいろな空の写真の上に、やさしく強い言葉を散りばめたメッセージブック。子どもの頃に比べて、空を見る機会がすっかり減ってしまった。疲れてしまってちょっと一呼吸したい時にも、静に励ましたい大切な人へのプレゼントにも最適な一冊です。からっぽで 降りてきて からっぽで 帰ってゆくだけ 何も持たずに 空から、空へ―― 生きることは 忘れないで 覚えておくこと ゆるやかに 忘れてゆくこと いとしいものを いとおしく 手放しながら 生きることの 意味を知る/……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
164
本を読むときは、何かを感じたくて、何かに気づきたくて手に取ります。無意識に偶然出会える本もあります。時には、自分自身に微かな答えがあって、その共感を得たいから、記憶のなかにあるはずの本を探し、求めている言葉を見つけてホッとすることもあります。…人に優しくできることって幸せなことなんだ。優しくできる人が近くにいるってことだから。誰かに優しくされたいって思うより、誰かのためにいたい。それは自分次第で出来ること。人にはいろんな関係性がある。付かず離れず、簡単なようで一定の距離感を取り続けるのは難しいみたいです。2021/07/25
しいたけ
102
誰にとっても「孤独」が人生のテーマなのだなと思う。「ひとりぼっち」ではない。「ひとり」。すっきりと、条件も言い訳も慰めもつけずに、ただ「ひとり」。「いとしいものを/いとおしく/手放しながら/生きることの/意味を知る」手放してなお、前を向く人の背が、震えていることに気づく。「だから優しく、と空が言う」2016/12/12
夜長月🌙@5/19文学フリマQ38
51
空の風景が美しい写真家のHABUさんと中島未月さんの短文によるコラボ作品です。「だから優しくと、空が言う。さびしさをあいまいにしてあの人も生きている。」心に秘めている寂しさ、悔しさ……。一点のくもりのない人なんてきっといない。「負けない私でいよう。誰かではなく自分の心に。」自分でここだけは守ろうという線を引く。誰が見てるのでもない。自分が見ているだけ。2018/10/08
ケロコ
42
大好きなHABU氏の写真に美しい詞が乗る。彼女の詩は前向きで強い意志がある。挫けそうになったときに、一筋の光が見えるような感覚だ。そこにいけなくても、美しい風景が見れる写真集に触れ、ザワザワしていた心が安らいでいく。2015/06/26
はちてん
41
病中のせいか「癒されたくてしょうがない症候群?」に陥った自分。感想の評価が良かったこの本で癒されるぞ!と手に取った。五行詩と空の写真のコラボレーション。この頃暇なせいか空を見上げることも多くなったから興味はある、けど、どこかで見たという感じ。五行詩は癒やしより勇気付けかな、正直なところ自分にはすれ違ってしまう作品が多かった。詩や写真は受け取る側の時々で変化するから、現状の自分にはピンとこないだけだろう。再読するかは不明だけれど。お好きな方ごめんなさい。2015/12/10