岩波新書<br> 和漢診療学あたらしい漢方

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岩波新書
和漢診療学あたらしい漢方

  • 著者名:寺澤捷年
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 岩波書店(2016/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004315742

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内容説明

目の具合が悪いときには腹をみる.ひどい汗かきと膝痛は一つの漢方方剤で一挙に解消.人体は部品の寄せ集めではないとの観点から,全体性の中で部分をみることを日々の診療で実践している著者が,漢方と西洋医学の叡智を統合した和漢診療学を提案.長年の臨床と研究から得た患者を本当に幸せにする新しい医療の姿を綴る.

目次

目  次
   はじめに

 第一章 診療室の一日
  一 頭痛と冷え症
  二 糖尿病性網膜症
  三 ふくろう症候群
  四 大動脈弁置換術の前後
  五 シェーグレン症候群
  六 慢性骨髄性白血病
  七 書ききれないほどの不具合
  八 下肢の浮腫と抑うつ気分
  九 やる気が出ない若年寄
  一〇 膵臓がん術後の食欲不振
  一一 虚弱を絵に描いたような冷え症
  一二 唄を忘れたカナリア、過敏性腸症候群
  一三 くりかえす原因不明の上腹部痛

 第二章 和漢診療学とは何か
  一 漢方医学の叡智と西洋医学の科学的研究
  二 【具体例1】胃腸薬が片頭痛を治す
  三 【具体例2】インフルエンザのあらたな治療戦略
  四 【具体例3】腹部のサイン

 第三章 漢方医学の病態のとらえかた
  一 気の思想と病態、気血水論
   気の思想とは/気虚/気鬱/気逆/血虚/気血両虚/水滞/津液枯燥
  二 五臓論
   肝臓/心臓/脾臓/肺臓/腎臓
  三 陰陽論
   六病位/虚実
 第四章 漢方医学の診察法
  一 四診という診察
   望診/聞診/問診
  二 切 診
   脈診/腹診/背診
 第五章 漢方薬の成り立ちと特徴
  一 生 薬
   漢方と生薬/性味/陰陽論による治療
  二 漢方方剤
   方剤とは何か/生薬の組み合わせで変わる!/葛根湯/生薬分析の技術
  三 上面作戦
   漢方のあらたな臨床応用
  四 利水剤と最先端の研究
   コンパートメント/漢方の利水剤に科学の光/緑内障治療への可能性/再び「ふくろう症候群」
  五 方証相対論
   柴胡桂枝湯の証/方証相対論
  六 臨床比較試験
   漢方エキス製剤の保険適用/臨床比較試験をおこなう
  七 漢方薬の副作用
   薬剤性の間質性肺炎/偽性アルドステロン症
 第六章 日本における漢方の歴史
  一 わたしの歩み
   医学教育のなかの漢方/わたしはどのように学んだのか
  二 漢方医学の歴史
   三大古典/中国から日本へ/宋の時代以降/吉益東洞/明治維新で何が起きたのか
 第七章 科学と漢方
  一 科学とは何か
  二 心身二元論
  三 全体性と部分
  四 臨床の現場で考えたこと

 終 章 これからの医療と和漢診療学
   主要参考文献
   あとがき
   漢方方剤
   重 要 語

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sakie

18
漢方医学の奥深さを知るのに良い。西暦210年頃に記された「傷寒論」にはじまる数多の古典には、現代で使用する漢方薬や、療治の判断に役立つ知識が既に現れているという凄さ。自覚症状など、計量化できない要素をこそ重視するその漢方の働きを、西洋医学の言葉と論理で解き明かし、裏づけることが一部できているという。ようやく「証明」できたのだ。西洋医学の知識と併用するだけでなく、双方の利点を掛け合わせる医療の進化と呼びたい。漢方薬をドラッグストアで簡単に買える時代に感謝だけど、漢方学、漢方薬への敬意はいつも持っておきたい。2021/05/29

こうちゃ

13
☆4 身体のパーツごとに診る西洋医学と、身体全体を診る漢方の両方を併せ持つ〔和漢診療〕。専門用語を駆使しながらもわかりやすく解説されているので、読みやすかった。まさに今欲しかった情報がたくさんあり、勉強になった。2016/01/16

けん

9
★3.0 人間は部分の集合ではない。全体でとらえることや暗黙知の重要さがよくわかる2019/02/22

ごんちゃん

5
最近、漢方薬に縁があるので読んでみた。入門書というより、著者の漢方診療エッセイ風。漢方薬の基礎知識が知りたい人向けではなかった。漢方薬、科学的にはほぼ解ってないんですな。経験則だけで積み上げてきた処方って、ある意味すごいと思う。2017/12/27

dr.noguchi

3
新書の形態で、気になるページを気軽に拾い読みして欲しい。2018/02/14

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