小学館文庫<br> かみがかり

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小学館文庫
かみがかり

  • 著者名:山本甲士【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 小学館(2016/04発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094061000

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内容説明

髪型を変えれば、人生は前向きになる!

 学校職員の須川沙紀は、気が弱くて後輩にも強いことがいえない性格で、仕事はできるのだが回りからなめられていた。しかも、ワンマン経営を行っている理事長の命令で、架空の議事録作成もさせられていた。これは、理事長の横領や背任を正当化することになっていた。思い切って髪形を変えようとした沙紀は、初めての理容店に行ってみる。睡魔に襲われて起きた沙紀の眉毛は、これまでと違ってきりっと細く吊り上がっていた。すると、周囲の人間の反応が変わってきた……(「眉の巻」)。
 ひとり暮らしの岩瀬かえでは、帰宅したマンションで泥棒と鉢合わせしてしまう。恐怖の中で犯人は撃退したが、その日は会社の同僚の家に泊まった。翌日、自宅の錠を変えベランダに防犯対策を施したかえでは、髪形を変えることにした。雨に降られて雨宿りしたのが理容店だったため、そこで髪を切ったのだが、気持ちよく寝ているうちにオドロキの髪になっていた
……(「守の巻」)。
 仕事で追い込まれている人も、私生活が冴えない人も、髪形を変えれば人生は前向きになる!ある町の女性理容師の店で始まる、胸のすくような6つの物語。『わらの人』を改題しました。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にいにい

55
山本甲士さんは、好きな作家さんの一人。この作品もさらっと読めて、嫌なことを忘れさせてくれる。理髪店の女店主の眠気を誘う抜群のマッサージで夢うつつから覚めると、髪型や眉と伴に内面まで、変化し、理不尽な社会に対抗出来るようになる6篇の短編集。まさに、「かみがかり」。「道の巻」、「犬の巻」と特に、「花の巻」が良かったなぁ~。2017/09/29

coco夏ko10角

30
どのお話にもとある理髪店が出てくる6つの物語収録の連作短編集。嫌な感じの人やしょうもない上司に対して「おぉ、言ってやった!」の流れがいい。実際の自分にはとても無理だけど、だからこそこういう小説内のそういった場面ではスッキリしたい。女性理容師さんがメインのお話も読んでみたかったな。 単行本タイトル「わらの人」2016/02/02

スナイデル

24
3.52021/12/19

くまちゃん

23
不満な日常の中、気分転換に髪を切り、予想外な髪形になった事をきっかけに人生が変わったという6話。良い変わり方もあったが、「守の巻」は大丈夫?って思った。2022/11/24

雪だるま

21
女性理容師が1人でやっている理髪店。ここに入ると心地よく睡魔に襲われている間に髪型や眉の形が変わっている。皆本人が驚くほどのイメチェン!最初は抵抗があるものの、外見の変化が心境に変化をもたらして周りの状況も変えていく。初読みの作家さんでしたが、短編集で読みやすかったです。2019/11/29

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