内容説明
朝も晩も月の光に包まれたハピネス島。いつの間にかぼくが迷い込んだここは、カエルみたいなホテルオーナーや、しゃべる百科事典のビブリオという変わった人ばかりが暮らす不思議な世界だ。ある日、なくした記憶を取り戻そうともがくぼくの前に、謎めいた黒い人影が現れる。心の深淵を描くミステリアスな冒険ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チアモン
34
とても不思議な物語だった。でも、うーん。ちょっと何を伝えたかったのか理解ができなかった。感想をまとめるのは難しいなぁ。記憶をなくした主人公が少しずつ記憶を取り戻していく内容なんだけど・・・。2018/04/24
coco夏ko10角
24
石井睦美さんの本は多分5冊目。今まで読んだのは違う感じ。作品全体が不思議な雰囲気に包まれているというか…。物語より空気を楽しんだ。人格を持った書物・ビブリオが可愛かった。2015/01/19
秋
5
記憶をなくした主人公がホテル暮らしをしながら記憶を取り戻していく話。前半はドリームホテルの主人の蛙男と百科事典のブビリオとのゆったりとした悠々自適な毎日。沈まない二つの月やら兎女など、アリスに出てきそうな風景。後半の方から種明かしになってくるけど、なんかフワッとした感じで終わってしまった。2016/10/30
かりんとー
1
村上春樹の「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」に似たところがある。門番とか、いろいろ。石井睦美はファンタジーより日常モノのがいい。2014/05/11
mick
1
この物語、何を象徴しているのだろう、何の暗示だろう、などと頭で読んでいるうちにどんどん話は進む。幻想に身をゆだねるほうが楽しい。2013/08/24