ブルーバックス<br> なぜヒトの脳だけが大きくなったのか 人類進化最大の謎に挑む

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ブルーバックス
なぜヒトの脳だけが大きくなったのか 人類進化最大の謎に挑む

  • 著者名:濱田穣【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 講談社(2015/11発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062575409

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内容説明

なぜ、ヒトだけが脳を進化させ得たのか? 脳がそれほど有用な器官であったのなら、なぜ他の動物では発達しなかったのでしょうか? 脳が大きくなるために、ヒトにはどんな変化が起こったのか? 手、二足歩行、声、思考、寿命、社会……そして、この大きな脳を支えるために発達したインフラとは? 生物としてのヒトが大成功している最大の原因が、発達した脳であることは、誰もが認めることです。しかし、ヒトの脳がなぜこれほどまでに大きく発達してきたのかは、まだまだ解明されていない、人類進化史の中の最大の謎のひとつです。霊長類の形態比較を研究する著者が、全く新しい視点からこの難問に挑みます。(ブルーバックス・2007年1月刊)

目次

はじめに
第1章 まずヒトの進化をたどってみよう
第2章 なにが脳の発達を促したのか
第3章 言語コミュニケーションを行う発声器官の進化
第4章 脳の拡大は、なぜ、どのように起こったのか?
第5章 カニクイザルの道具使用行動
第6章 脳のエネルギー消費を支える食物獲得方法の進化
第7章 寿命と老化と脳の進化
第8章 長い成長期間と脳の関係
第9章 脳のインフラとしての脂肪
おわりに
参考図書

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

inami

16
◉読書 ★3.5 「脳とAI(感情を持ち得るか)」は、自分の中の一つのテーマなのだが、600万年ほど前にチンパンジーから分岐したヒト。その脳をこんなに発達・拡大させたのはいったい何なのか?二足歩行は何をもたらしたのか?道具は?社会と食物のどちらが脳発達に重要か?ヒトの92%以上が手を使う作業の多くは右手?脂肪がなかったら脳の発達は?・・と、色々な角度から脳について述べている。それにしても、表紙の赤ちゃんなんて可愛いのだろう!おサルさんを見つめる柔らかな温かい目、赤ちゃんの脳は何を考えているのだろうか!? 2019/05/20

那由田 忠

10
知らないことが多すぎて衝撃の本だった。200万年前の直立二足歩行から始まるヒト。その前の歩行が不明。脳は1/4のエネルギー消費。省エネの二足歩行。長い首で喉が発達、左利きの原猿が地上に下りて、社会関係の意思伝達に左脳が発達し右利きへ。特殊な形態進化をしなかった手が指の操作に長け、脳と共進化する中で言語が発達。大きな脳の維持には効率的な食物獲得が必要。採集・運搬が進み、栄養価の高い根茎類を道具で女性が採って、すっきり腹の小さな身体となる。早く育つ赤ちゃん、じっくり言葉を学ぶ子供期を持つようになった人類。2016/01/18

乱読家 護る会支持!

3
最初に問いを投げかけ、次々と問いが現れて解いていく全体構成がグッドっす。人の脳の発達は突然出来るようなったのでは無く、二足歩行、手の発達、言語コミュニケーション、道具、家族など、自己能力や環境との相互作用で脳が発達していった(と著者は考える)。 なかなか、おもろいテーマだす。さて、高い運動能力は必要でなくなり、より知的能力が求められる現代人は、つぎはどのように進化していくのでせう。ますます、頭でっかちになり、火星人のようになる??あ、体幹を鍛えないと、、、2016/04/15

ららら

1
生物の脳の進化を「生殖的成功」をキーワードに考えていく。効果器の存在や発生期間の僅かな延長、例外的な老齢期の長さなど9つの章から「なぜヒトの脳だけが大きくなったのか」という問いに対する切り口を示している。現代人は脳を使っていない、や、動物の骨格をリアルに見る機会が減っている、という指摘は養老孟司さんの『死の壁』でも触れられていたことで、そのようことは実際に起きているのだろう。脳を使うこと、結局それが脳を進化させることにつながるのだろう。(コドモ期すぎたけれど…)2020/09/16

Eiji Nanba

0
電子書籍版にて読了。マカクやニホンザル等と比較しながら、ヒトの脳が彼等とは違う成長をしていったのかを見ていく。文章もやさしいのでとても読みやすく、面白かったけど、内容をささっとは説明できません。いつかもう一度読み直しが必要なんでしょうね。2017/01/10

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