内容説明
オックスフォードを訪れたアメリカ人ツアー旅行客の婦人がホテルで急死した。死因は心臓麻痺。だが彼女が持っていた貴重な中世の装身具が紛失していることを知ったモース主任警部は、他殺ではないかと疑い、捜査を進める。やがて疑念を掻きたてるかのように、ツアー関係者の一人の死体が川面に浮かんだ!ツアー客、ガイドたちの錯綜する証言からモースが繰り広げる華麗な推理。二転三転するプロットで描く現代本格の粋
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
286
★★★☆☆ モース警部シリーズ第9作目。 イギリスツアーに来たアメリカ人グループに死者が出ると共に貴重な装身具が盗まれ、モース警部が捜査に着手するも新たな殺人が起こる。 モースの仮説に基づく迷走推理と、往年の名探偵ばりの関係者を集めての最後の謎解きを楽しんだ。 多くのミスリードとやや都合良すぎな展開(ケンプ妻の行動は不自然)もあり、犯人は当てられなかったが、シリーズの良い面の方が目についた気がする。 原題はダブルミーニングで素晴らしいのに日本語訳が何故かありきたりのものになってしまったのは残念。2023/02/05
セウテス
81
【モース主任警部シリーズ】第9弾。オックスフォードを旅するアメリカ人のツアーで、婦人客がホテルで亡くなる。死因は心臓マヒではあったが、モース警部は彼女の持ち物の装身具が失くなっている事から殺人を疑う。すると続くツアーの途中で、関係者の1人の遺体が河で発見される。今回モースの妄想推理による二転三転が少なく、ラストに関係者を一同に集めてという、探偵物語のお決まりが炸裂。しかし、それほど驚く意外性はなく、ミステリよりオックスフォード旅行に興味が向く。友人が、作品の通りの町並みだったと、言っていた事を思い出す。2021/06/15
遥かなる想い
73
本書を読みながら、デクスターの本にしては何かもうひとつ入り込めない…という感覚を持ったまま読了。 相変わらずモース主任警部のあーでもない こーでもないという推理展開は健在だが、プロット自体が今ひとつ。言い換えれば、ツアー旅行客の中で事件発生という設定から 登場人物が多くなってしまい、疑惑のポイントを絞れなくなって入り込めなくなったということだと思う。それにしても、デクスターはヒロイン的な女性をさりなげく登場させるのは上手い。2010/05/23
Ribes triste
15
ドラマの影響もあるのでしょうが、モースの妄想的推理に翻弄されるのが嫌だったのが、いつの間にか病みつきになっています。モースの相棒で働き者のルイス君が好きです。2018/05/23
ソラ
8
内容(「BOOK」データベースより) オックスフォードを訪れたアメリカ人ツアー旅行客の婦人がホテルで急死した。死因は心臓麻痺。だが彼女が持っていた貴重な中世の装身具が紛失していることを知ったモース主任警部は、他殺ではないかと疑い、捜査を進める。やがて疑念を掻きたてるかのように、ツアー関係者の一人の死体が川面に浮かんだ!ツアー客、ガイドたちの錯綜する証言からモースが繰り広げる華麗な推理。 2009/06/19