ハヤカワ・ミステリ文庫<br> キドリントンから消えた娘

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ハヤカワ・ミステリ文庫
キドリントンから消えた娘

  • 著者名:コリン・デクスター【著】/大庭忠男【訳】
  • 価格 ¥1,276(本体¥1,160)
  • 早川書房(2015/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150775520

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内容説明

二年前に失踪して以来、行方の知れなかった女子高生バレリーから両親に手紙が届いた。元気だから心配しないで、とだけ書かれた素っ気ないものだった。生きているのなら、なぜ今まで連絡してこなかったのか。失踪の原因はなんだったのか。そして、今はどこでどうしているのか。だが、捜査を引き継いだモース主任警部は、ある直感を抱いていた。「バレリーは死んでいる」……幾重にも張りめぐらされた論理の罠をかいくぐり、試行錯誤のすえにモースが到達した結論とは?アクロバティックな推理が未曾有の興奮を巻き起こす現代本格の最高峰。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

327
★★★☆☆ モース警部シリーズ第2作目。 数年前の少女失踪事件の捜査中に殺人事件も起こり、モースが前作同様様々な仮説を立てつつ真相を推理するが悉くハズすというコメディチックな話。 モースの女好きなところが微笑ましいし、二転三転する展開は楽しいのだが、かなりアンフェアな部分がある上に、殺人の動機も良く分からず、伏線回収も中途半端とモヤモヤが残る作品でもある。2023/01/18

ヴェネツィア

312
ジャンルの上からはミステリーということになるのだろうが、従来のミステリーの範疇からははみ出したところに位置づけられそうだ。なにしろ、鑑識が90%の確度と言っている鑑定を信じないという前提で事件を解明しようというのだから。本書は警察小説でもあり、事件を担当するのが、今やホームズ以上の人気というモース警部。彼は、再三にわたって事件を再現・推理するのだが、その方法たるやほとんど妄想の世界だ。そう。まさしくモースこそはミステリー界に誕生したドン・キホーテなのだ。サンチョ役を務めるのはルイス。なかなかいいコンビだ。2015/12/02

W-G

158
エイカム邸のフランス語会話の辺り(ミステリ史上屈指の迷シーン)でようやく再読と気付いた。一見、類似性皆無に見えるが、夢野久作の『ドグラマグラ』と重なった。私は同族亜種だと思う。噂に違わぬ妄想迷走を楽しみつつ、ラストにかけて強い酩酊に呑み込まれ、暗闇の中にいつの間にか放り出されているような、人によっては拙速と感じる結末だが、所謂"本格"のコードを外れた所に趣を見出だした作品なのだろう。読んでいる最中はとにかく面白い。『ウッドストック~』とこの作品は、京極夏彦の姑獲鳥と魍魎のような関係性かも。2016/07/19

遥かなる想い

116
始まりから終わりまで、ひどく緊張感を持って一気に読破した記憶がある。三転・四転する展開は、確かに おもしろく完全に はまっていた。それにしても、モース主任警部の推理方法はかなり大胆でどきどき する。母国イギリスで、シャーロック・ホームズを 抜いて、第一位の歴代人気男性探偵に なったのもわかるような気がする。2010/05/23

まふ

94
2年半前、オクスフォード市内の総合中等学校生の17歳の娘が失踪した。生死はいかに?モース主任警部とルイス部長警部が真相究明に当たるも、さらに教頭が刺されて死ぬ。新任校長、ボ―イフレンド、フランス語教師などがそれぞれの動機を抱えて次々に犯人候補にあがるがどれも外れてモースは自信喪失する・・・。キレの悪いストーリー展開で、英国オクスブリッジ派語り口の典型的パターン。もはや過去の「文化遺産的」進め方で古臭さがぬぐえない。せっかく途中までうまく書いているのに、と誰もが思うのでは?G1000。2023/03/28

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