岩波新書<br> 会社法入門新版

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岩波新書
会社法入門新版

  • 著者名:神田秀樹
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 岩波書店(2015/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004315544

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内容説明

「会社法」が制定された二〇〇五年以降,リーマンショックを経て,市場と企業はどのような方向に進んできたのか.法の対応は? 条文からだけでは捉えにくい「会社法」のポイントをコンパクトに解説.平成二六年改正や「コーポレートガバナンス・コード」策定など,最新の動向も反映する.この一冊でわかる!

目次

目  次
   はじめに

 第1章 「会社法」とは何か
  1 世界に広がる「株式会社」
   株式会社形態の普及/株式会社形態の特質/会社法って、何?/株式会社の特質と会社法の役割/制度間競争の時代/日本の会社形態
  2 二〇〇五年の「会社法」制定
   二つの偶然/商法改正小史/二〇〇一年以降の改正/議員立法と経済産業省の特別法/そして「会社法」制定へ
  3 会社法の考え方
   ファイナンス分野/ガバナンス分野/会計法制/ベンチャー企業育成など/会社法の条文配置
  4 二〇一四年の会社法改正
   二〇一四年会社法改正の経緯/改正の背景/国会での審議/二〇一四年改正の特徴
 第2章 株式会社の機関
  1 なぜ法は株式会社に機関を要求するのか
   会社法のポイント/機関とは/会社法における機関設計/戦後の歴史/その他の改正/まとめ
  2 株主総会とは何か
   株主総会とは何か/株主総会の招集/株主総会での議決権/株主総会での議事と決議の方法
  3 取締役・取締役会とは何か
   取締役・取締役会と役員/取締役とは/社外取締役とは/社外取締役設置の奨励/社外取締役の役割は何か/取締役会とその権限(指名委員会等設置会社以外の株式会社)/モニタリング・モデルは採用されるか/取締役会の決議/代表取締役とは/取締役の義務──会社との関係での一般的な義務/取締役の善管注意義務/監視義務とリスク管理体制の構築義務
  4 監査とは何か
   監査役とは/監査役の権限/監査報告と調査権/監査役の義務/監査役の差止請求および会社代表/監査役会/会計監査人とは
  5 監査等委員会設置会社
   監査等委員会設置会社とは何か
  6 指名委員会等設置会社
   指名委員会等設置会社とは何か/業務監査制度のゆくえ
  7 役員の責任と株主代表訴訟
   役員等の会社に対する損害賠償責任/役員等の責任の免除と軽減/役員等の第三者に対する損害賠償責任/株主代表訴訟とは何か/多重代表訴訟とは何か/一九九〇年代以降の株主代表訴訟/会社の法令違反行為と取締役の責任/代表訴訟に関するその他の論点/株主による違法行為の差止め
 第3章 株式会社の資金調達
  1 利害調整法としての会社法
   会社法による利害調整ルール/株主間の利害調整の必要性/会社債権者がある場合/株主の投下資本回収/株主と経営者との利害調整/まとめ──三つの場面の関係など
  2 株式と資金調達
   株式という不思議な仕組み/各種の資金調達手段/会社法のルールの必要性/授権株式制度/新株発行における既存株主と新たに株主となる者との利害調整/考えられるルール/日本の会社法のルール/有利発行/第三者割当て/有利発行がされた場合の効果/違法な株式発行/主要目的ルール/上場会社のエクイティ・ファイナンス
  3 配当と自己株式の取得
   むずかしい会社債権者保護/会社債権者保護のためのルールの二つの柱
  4 「株式」という仕組み
   株式とは何か/株主の義務/株主の権利/株式の内容/優先株式/種類株式の利用/株主の平等取扱い(株主平等の原則)/株主の地位(株式)の譲渡──株券という仕組み/株式の譲渡/株式譲渡の自由/株主の会社に対する権利行使
  5 社債とは何か
   社債とは/なぜ会社法は規定を置くのか/社債の発行
 第4章 設立、組織再編、事業再生
  1 株式会社を設立するには
   変幻自在な会社/設立とは何か/発起設立と募集設立/最低資本金制度の廃止/定款の記載事項/株式発行事項の決定/設立時発行株式の引受け/設立時取締役・設立時監査役等の選任/全額出資ルール/失権ルール
  2 自由度を増した組織再編
   組織再編とは何か/会社法における改正/対価の柔軟化/よく行われるようになったMBO/特別支配株主の株式等売渡請求/三角合併/買収との関係/株主総会決議/簡易組織再編/略式組織再編/株式買取請求権制度と二〇一四年改正/効力発生/差止め/無効の訴え/会社分割における人的分割概念の廃止/詐害的な会社分割/敵対的企業買収
  3 企業グループ法制
   重要性を増す企業グループの法制/上から下/下から上
  4 不良債権問題と事業再生
   事業再生のポイント/全部取得条項付種類株式/デット・エクイティ・スワップ
 第5章 会社法のゆくえ
  1 コーポレートガバナンス・コードの衝撃
   なぜ、金融商品取引法は毎年改正されるのか/東京証券取引所によるルール形成/金融審議会のスタディグループなど/第三者割当ての規制/独立役員制度/コーポレートガバナンス・コードの制定/制度は重層的で複雑だが
  2 世界金融危機と金融商品取引法の毎年改正
   世界金融危機の発生とその背景/格差の拡大/金融危機後のグローバルな議論/金融危機と会社法
  3 企業活動のグローバル化と会社法
   グローバル化時代の会社法改正の原動力/会社法のパラダイム
  4 会社法はどこへいくのか
   中小会社と会社法/会社にとっての会社法/会社法の将来
   あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

121
入門書とは言うもののかなりレベル的には高いものであるという気がしました。昔学生時代に商法を聴いていたのですが、あまりわからなかった覚えがあります。その後実務について読みなおす機会がかなり出てきてわかるようになりました。この本も学生には難しいと思われます。実務についた人間ですと理解は早いと思うのですが。ただ内容は最近の改正も含まれていていい本であることには変わりありません。2016/02/11

ゲオルギオ・ハーン

25
2015年の法改正に合わせて改訂した会社法の概要を解説した一冊。テキストよりも読みやすく、会社の組織や資金調達について会社法の視点から解説しているため勉強になった。資金調達、組織再編、会社関係者の利害調整は関連しあっていることであることも改めて理解できた。本書は今後の会社法についても考察しており、日本の会社の株を海外の投資家がたくさん持っていくとなると世界の流れに合わせなければならない。2023/06/11

Kouro-hou

23
勉強読書&再読。再読だから前よりわかるだろうと思っていたら人間が退化していたので難しかったです orz 上場会社のコーポレートガバナンスとかの比重が重いのですが、(小さな声)今のお勤め先が非上場のワンマンオーナー会社なので議事録とか監査役とかチョー適当で申し訳ない気分(当方一応経理)になってきます。所有と経営の分離を公正さと透明性をもって示し、株式市場の信頼を得ないといけないわけですよね、特に大会社は・・。2020/05/20

はるわか

23
会社法2006年新法施行、2015年改正法施行。2007年金融商品取引法(旧:証券取引法)施行。コーポレートガバナンス・コード2015年施行(上場会社向け、証券取引所の上乗せルール)。株式市場の信頼回復・確保のため、公正さと透明さを確保(受託責任の厳格化、証券取引等監視委員会による監視)。事前制約の撤廃。世界に広がる「株式会社」、その特質①出資者による所有、②法人格の具備、③出資者の有限責任、④出資者と業務執行者との分離、⑤出資持分の譲渡性。会社法の3分野:ファイナンス、ガバナンス、リオーガニゼーション。2017/11/20

Kouro-hou

17
勉強読書。会社法が独立して成立した経緯から、2014年法改正まで対応しているので頼りになります。ガバナンス、ファイナンスは前に読んだ会社法の入門本にも出ていたので分かりやすかったのですが、リオーガニゼーションが全然です。もう更地にしてやりなおそうよ、という気分になってきましたw 理解したとはとても言いがたいのでまだ再読します。過去の不祥事、会社買収騒動は社名が具体的にでているので、昔を思い出したり馴染みやすかったりも。2015/12/05

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