内容説明
明治の文豪・二葉亭四迷は、日本陸軍の指令を受けたスパイだったのか!? ウラジオストック、ハルビン、北京……を舞台に彼の足跡をたどり、隠された真実を明かしてゆく。日露戦争前後に繰り広げられた諜報戦や遠くポーランドの独立運動との関わりまでをも描いた、史実に基づく壮大な歴史ミステリーの傑作長編。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びーちゃん
2
二葉亭四迷が主人公という珍しい歴史小説。資料を基礎に明治文学史及び日露戦争の裏面を描く。評価42011/07/07
omemegaro
1
二葉亭四迷の、大陸を巡る怪しい人脈のつるべ打ち。2021/11/11
ぞるば
0
電子版。歴史のお勉強としては面白かったです。なんというか、みんないい人で、小説の登場人物というよりは舞台装置の一部みたいだった。ピウスーツキの悩みがいまいちどうでもいいかんじに思えてしまった。2016/12/25
よっちゃん
0
国際情勢自体がドラマチックでありすぎることから間諜としての二葉亭四迷の存在感は希薄なのだが「終始、日本人の運命にかかわる姿勢で文学を考え、社会や政治の問題に深い関心をいだき続けた(平凡社世界大百科事典より)」文化人の内面がよく描けている。ところで、この物語の主人公は文豪・二葉亭ではなく、むしろ創造上の人物、ポーランド貴族出身のプロニスワフ・ピウスーツキなのだろう。この内面的苦悩のプロセスだが読んでいて迫り来るものが感じられないのだ。ひどく怯懦で矮小な人間だったのかとの印象が残ることになった。 2006/03/15
丰
0
Y-102007/05/15